香菜子さん、鎌倉での暮らしはいかがですか~?【後編】連載vol.60
鎌倉にお引越しした香菜子さんの新居にお伺いしている今回の「日々にピタリなもの」。【前編】ではインテリアを中心にご紹介しましたが、【後編】では日々の暮らしぶりについてお届けしたいと思います。
Kitchen

「近くの市場で新鮮な地元野菜を買えるので、ふたり暮らしなのについついたくさん野菜料理をつくっちゃいます」と笑う香菜子さん。日々、鎌倉の街を歩き回って、どこで何が買えるか、どののお店がおいしいかなど、地元のことが少しずつわかってきたところだそう。

鎌倉での暮らしに少しずつ慣れてきた香菜子さんですが、引っ越してきた当初、いちばん大変だったというのが、ゴミ捨て! 「はじめの頃は、分別表と毎日にらめっこしていました(笑)」というほど、分別が細かく決められているのです。そういうわけで香菜子さん宅のキッチンも、ゴミ箱をズラリと並べた鎌倉仕様に。

「分別の種類が多いのは、できる限りリサイクルして資源にするため。そう考えたら分別すること自体が気持ちいいんです。鎌倉では毎年燃やすごみの量が減っていると聞いて、地元の方々の意識の高さを知りました。私もその一員としてきちんと協力していきたいですね」

そんな中、資源の日に出す量が多くなったのが、空き瓶。その理由はこちら! 香菜子さんが「家時間が10倍楽しくなるはず!」といって、引っ越しを機に購入したワインセラーです。
「12本入りの小さいサイズを買いましたが、もっと大きくてもよかったかもと思っているくらい大活躍しています(笑)。地元の酒屋さんやネット通販でナチュールワインを“ジャケ買い”して、いそいそと詰め込んではニンマリ。家時間は10倍どころか100倍楽しくなっています」
Commuting time

もうひとつ変わったのは仕事のスタイル。以前は自宅とアトリエが近所だったこともあって、モデルの仕事がないときは毎日アトリエに行っていましたが、鎌倉から通うとなると片道1時間以上かかります。そこで週に1日、鎌倉で仕事をする日を設けることに。どちらの場所でも仕事ができるようにノートパソコンを新調しました。
「ダイニングテーブルでパソコンを開くのが新鮮で、ちょっとだけ仕事もはかどっているような気もします(笑)」

アトリエとの往復時間が長いことは、大変なようで、実はうれしいルーティンの追加となったそう。それは、自然とオンオフを切り替えられるから。以前は忙しいとなかなか仕事モードから頭と体をゆるめることができませんでした。それがいまは、帰りの電車で小説やエッセイ、経済の本など様々なジャンルの本をお供に、思考を巡らせたりしみじみと感動したり。そうしているうちに心が整理されて、すっきりするのです。

「小川糸さんの小説『ツバキ文具店』は、鎌倉に実在するスポットが多く登場すると聞いて手に取った本。鎌倉といえば、『吾妻鏡』の現代語訳も読んでみたいですね。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』もいま観返しているところです。歴史のある街って知れば知るほど奥深くて面白いし、それが身近にあることでさらに興味を引かれます」
Japanese style room

新居には小さな和室があるので、子どもたちが泊まるときの寝室に。昔ながらの旅館をイメージして、衣紋掛けみたいなハンガーラック、和かご、ちゃぶ台などを置いています。もちろん押し入れには布団一式が。

「小さい頃からベッドで寝ていた子どもたちは、新鮮で楽しいみたいです。さっそく友達を呼んで泊まってもいいか聞かれました(笑)」

照明も、日本の古いものを探してつけ替え。

「以前なら、和室をそのまま生かそうとはしなかったかもしれません。賃貸でなければ迷わず洋室にリノベーションしていたと思います。鎌倉という土地から受け取るパワーのせいか、はたまた歳のせいか(笑)、和の空間に身を置くと気持ちが落ち着くようになりましたね」

そんなこんなで、鎌倉での暮らしを大満喫中の香菜子さん。「ずいぶん落ち着きましたが、まだまだ模索中のことはたくさん」ということなので、連載「日々にピタリなもの」では香菜子さんの鎌倉での暮らしぶりを今後も随時取材していきたいと思いまーす。
Profile
香菜子
モデル、イラストレーターとして活躍。パンツしかはいていない謎のキャラクター「おぱんつ君」の生みの親。
Instagram「@kanako.lotaproduct」「@opantsukun_lota」
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。






























