すきま時間で家事もおしゃれもインスタも vol.1 主婦 瀧上禎子さん
不確かな理想をかかげたり、見えない目標を追いかけるより、
目の前にある「今日」をしっかり捕まえていたい。
瀧上さんのお宅に一歩足を踏み込むと、「わ〜っ!」と部屋中を見渡してしまうはず。
キッチン背後の棚には、器や瓶に入った手作りクッキー、
美しいフォルムのポットやコーヒーミルなどが並び、まるでカフェのよう。
乾物や調味料をしまったお揃いの保存瓶は100円ショップで見つけたもの。
調味料やお茶類はすべて保存瓶に入れて並べて、カトラリーは立てて収納。
かといって、決して“かわいい”わけでなく、ひとつひとつのモノは、
どちらかといえば、シンプルで男性的。
そんな部屋のディティールから瀧上さんの人柄が見えてくるようです。
昨年三男の律空(りく)くんを出産したばかり。9歳の空良(そら)くん、
4歳の珀空(はく)くんと3人の男の子を抱えての毎日は、
時間との追いかけっこで過ぎていきます。
「なかなか片づけの時間が取れなくて……。
いつもスッキリきれいなんてとても無理。
でも、そのことに後ろめたさを感じないように、
と『できないことは、できなくていいや』と諦めるようにしています。
でないと、自分がイライラするだけですから」
できるときに、できることだけを。
なので、子供たちがまだ寝ている早朝は、
集中的に家事をこなす絶好のチャンスです。
掃除機をかけたり、「ここ」と決めた箇所を徹底的に掃除したり。
「マキタ」のコードレス掃除機を使い、朝、まだ家族が誰も起き出してこないときに、ササッと掃除を。
小学生の頃、いつもおしゃれでかっこいい友人の真似をし、
雑誌『mc Sister』を眺めては、洋服を選ぶのが楽しみだったそうです。
大学卒業後、一旦銀行に就職したものの「なんだか間違えたみたい!」と1年で辞め、
洋服のセレクトショップに転職しました。
そこで出会ったのが、今のご主人なのだと言います。
結婚と同時に仕事を辞めてアルバイトを。
出産後、専業主婦となって、家にいる時間が長くなると、
自然に暮らしまわりの道具に興味を持つようになりました。
北欧の器や雑貨、日本の陶芸家の器……。
「ひとつあるだけで食卓の風景が変わる。その力に驚きました。
面白いなあと、そんなあれこれを使ってみることに夢中になったんです」
vol.2に続く
text:一田憲子 photo:岡田久仁子
『暮らしのおへそVol.22』より
Profile
瀧上禎子
銀行勤務を経て、セレクトショップ「ユナイテッドアローズ」に入社。結婚と同時に退社。アルバイトなどを経て、次男を出産後は家事と子育てが暮らしの中心に。好きな器を使ったテーブルコーディネートや、普段の洋服のコーディネートを投稿したインスタグラムが人気。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。