美しく健康的な爪を目指そう! Vol.3
爪まわりの予備知識をレクチャーしていただいたあと、いよいよ基本の「ナチュラルネイルケア」コースを実践していただきました。
まずはアロマオイルを塗って、手のマッサージ。三浦さんの絶妙なハンドテクニックで、指1本1本がていねいにもみほぐされていきます。マッサージと言えば、腰や肩などが定番ですが、末端である指先をもんでいるだけなのに、何だか全身の血がめぐっているような感じがしてきます。カメラマンの砂原さんもシャッターを切りながら「手の色がどんどん赤くなって、顔色もよくなっています!」と、その違いに目を見張っている様子。
「手足のマッサージは全身のツボの宝庫なので、どこを押しても、たいてい身体にいい(笑)。自分でやるのもいいし、家族や友人とやりあいっこするのもおすすめです」
思わず「あ~~、気持ちいい!」と声がもれ、手足は「気」の通り道という三浦さんのフレーズが、じわじわと実感されてきます。心なしか、頭もすっきりとしてきました。マッサージが終わったら、お湯が張られたフィンガーボールに手を入れ、指先を温めます。これが何ともお姫様気分で、リラックス感がさらに増してきました。
お風呂上がりの爪はやわらかく、その状態で手入れをすると、乾燥による「割れ」が少なくなるそうで、この温めも同じ理由。マッサージでもみほぐされた指先がさらに温まり、血行がよくなったところで、やすりで爪の形を整えます。
やすりは爪に対して垂直に、一方向に動かします(往復させない)。斜めにすると、二枚爪の原因になるので、正しく垂直な位置であることを意識します。まずは爪の長さを決めるということで、指に対して直角になるところをやすります。
次にネイルベッドの位置を確認しながら脇とつなげていく。こうしてやすりで整えていくと、平面的な爪切りでバチンと切るよりも、爪に対しての負担がうんと少なくなるのです。
完成です。自分の手が、かつてこんなにきれいに輝いていたことを見たことがありません……! ほれぼれ見つめて、何だかうっとり。カメラマンの砂原さんにも「自然に手の置き方がエレガントになっていますよ!」と突っ込まれてしまうほど。手先がきれいになると、自分に自信が持てるような気にもなってしまうから不思議です。今なら緊張する初対面の人とも、自信を持って、名刺交換ができる!(笑)
ただ爪が割れやすくなっているから、手先がカサカサだから…と、細部のことだと思い込んでいたけれど、実は心と身体にも大きな効果があるのだと、その効果をジワジワと実感してきました。
「植物と同じで、手をかければそのぶんだけきれいになったり、健やかになりますね。ただ色を塗って華美にするのではなく、自分のために手入れをしてあげる。その『気を使っている』『自分を大切にしている』という気持ちそのものが、大きな癒しになり、健康にもつながっていくんだと思いますよ」
photo:砂原 文 text:田中のり子
東京都武蔵野市吉祥寺本町3-4-9
TEL:0422-28-0339
営業時間:11:00~20:00
定休日:月曜
http://miuranail.jp/
ナチュラルネイルケア(手首下マッサージ+爪形&表面+甘皮まわり)¥3500、+¥500でピーリング付、+¥1500でカラーリング付き。その他ハンドトリートメント¥2500、ネイルケア、カラーリング、トリートメントのフルセット¥6500など(すべて税別)。
Profile
三浦陽子
東京生まれ。都内の語学学校を卒業後、在日タイ国大使館商務部に勤務。ワーキングホリデービザを取得し、オーストラリア・シドニーで働く。帰国後、数社の店舗企画会社勤務を経て、ネイルサロン事業の立ち上げに携わる。1992年に「ミウラネイルクリニック」をオープン。
田中のり子
衣食住、暮らしまわりをテーマに、雑誌のライターや書籍の編集を行う。『ナチュリラ』(主婦と生活社)は創刊当初からのスタッフ。構成・執筆をした『これからの暮らし方2』(エクスナレッジ)が好評発売中。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。