自分の人生は自分で創り出すもの Vol.2 あんざい果樹園 安斎久子さん

暮らしのおへそ
2018.05.08

Vol.1はこちらから

anzaiSH1_0460A

さらに、自宅の一角で大好きだった器の店を始めました。
今も、好きな作家さんを見つけたら会いに行き、
個展を開いたり、イベントを企画したり。 

 こうして、自分の居場所を自分で作ってきた久子さん。
ところが……。

 あの東日本大震災で、生活がガラリと変わってしまいました。
一緒に暮らしていた次男、安斎伸也さん一家は北海道へ移住。
今は「たべるとくらしの研究所」を主宰しています。
隣に住んでいた長男一家は昨年長野県に移住。

「もちろん、小さな孫たちがいるので、私自身も早く移住しなさい、
と勧めていました。でも、いざみんながいなくなってしまうと、
急に2人ぽっちになって寂しくて。
しばらくは泣き暮らしましたね」。

そして、改めて実感したそうです。
自分の人生は自分で創り出すもの……。
「これからまた、好奇心を全開にして、
楽しんで暮らしていきたいと思うようになりました」と
語ってくれました。

webSH1_0535B

まずは手始めに海外スキーへ。

「スケール感が違うのよ。
マッターホルンの脇をす〜っと滑り降りてきちゃうんだから!」と笑います。

 今、果樹園の入り口には、
伸也さんが震災前に植えたりんごの木があります。
初めて無肥料、無農薬で作り始めたりんごだそう。

「当初は、周囲の畑から虫が一斉にここに集まって、
大変なことになりました。やっと7年経って、
収穫できるようになったんです」と一壽さん。

Vol.3に続く

Profile

安斎久子

ANZAI HISAKO

夫の一壽さんは家業を継ぎ、果樹園を経営。久子さんは東京都内で百貨店勤務を経て、福島県のスキー場でアルバイトを。結婚後は果樹園の仕事を手伝う。昔から器好きで、43歳の時に果樹園の一角に「うつわギャラリーあんざい」をオープン。2人の息子を育て、現在は夫婦でふたり暮らし。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ