【自分を癒す部屋リノベVol.2】家族みんなが心地いいLDKと“こもりベンチ”

大人の住まい替え
2019.10.02

連載「大人の住まい替え」では、これからの暮らしを見つめ直した先輩方の住まいをご紹介します。今週お届けするテーマは「自分を癒す部屋リノベ」。お気に入りの景色をいつでも眺められる場所をつくったり、家族それぞれの時間を大事にできる工夫があったり。“自分たちにとって最高に心地いい”をとことん考えて完成した住まいには、その人ならではの暮らしのこだわりがたっぷり詰まっていました。

*************************************************

Nさん夫妻の場合

m0012
本日はNさん夫妻の「家族みんなが心地いいLDKと“こもりベンチ”」ができるまでの物語をご紹介します。最初は全てを自分好みにするフルリノベーション夢見ていましたが、振り返ってみると、完璧に作り込んで完成させるのではなく、今後の暮らしに合わせて変化できるリノベーションならではの余白を残せてよかったとNさん夫妻は話します。一番こだわったLDKとこもりベンチは、家族みんなの憩いの場となっています。


建物の造りに魅了され、新築一戸建てからリノベーションへシフト
m0013
新築で一戸建ての家を建てることが子どもの頃からの夢だったというNさん夫妻でしたが、自分たちの住まいとして選んだのは築16年の築浅中古マンションでした。物件購入の決め手は、子どもの学校が近く子育てしやすい環境であることと、もう一つあったといいます。

「全部を自分たち好みにしたいという理由で新築一戸建てを希望していましたが叶わず、結果的に中古マンションをリノベーションすることに決めました。その理由は、マンションの建物の造りがとても気に入ったからです。低層で重厚感があり、外観やエレベーターホールなど共有部分の雰囲気が魅力的で。専有部分は今後も自由に変えられますが、共有部分は毎日通り目にするところで変更することができないので、魅力的な建物で周辺環境もいい、今の物件に巡り合えて本当に良かったです」


既存のものを上手く活かし、メリハリのある設計に
m0014
購入した物件はそのままでも住めるほどきれいな状態だったので、フルリノベーションは行わず、既存のものや内装を上手く活用し、予算をかけるところとそうでないところにメリハリをつけた設計を行うことに。

m0015
例えば、サンルームや個室の建具は元のデザインがシンプルだったので、白く塗装を行っただけ。それだけで新しい空間に十分馴染ませることができました。他の活用できそうな既存のものも、どうすれば上手く活かすことができるかを一つ一つ考えていきました。

家族が集まるLDKに予算を集中
m0016
重点的にリノベーションを行ったのは、家族が集まり多くの時間を過ごすLDK。新しくつくった小上がりのベンチがとても印象的な空間となりました。「こもりベンチ」と呼ばれるこちらは、座ってゆっくりくつろぐことはもちろん、子どもたちがステージのように登って遊んだり、テーブルとしてお絵描きをしたりなど多目的に使える場所です。扉の奥と小上がりの下は収納スペースとなっており、子どものおもちゃや予備の布団などをしまっているそう。

「こもりベンチのおかげで収納量が増え、リビングにほかの収納家具を置かなくてもよくなりました。限られた予算の中で既存を上手く活用したので、間取りも大きく変えていませんが、どこかにリノベーションならではのオリジナルな工夫を盛り込みたいと思っていました。その願いをこもりベンチが叶えてくれ、部屋全体のいいアクセントになりました」


おしゃれさと実用性を兼ね備えたオープンキッチン
m0017
広々したキッチンは、お手伝いをしたがる子どもたちと一緒に料理ができるように、オープンタイプに。モルタルの天板、大判の磁器質タイル、グレーの塗装は、海外のキッチンなどを中心に好きなテイストの空間の写真を集め、設計担当者と相談しながらイメージを固めていったそう。

「壁は真っ白にしたかったのですが一面だけ色を使いたいとお伝えしたところ、タイルの色と合わせたグリーングレーを塗装することに。絶妙なバランスの仕上がりになり、とても気に入っています」

m0018
「飾り棚や見せる収納は苦手なので、食器やキッチンツール、家電などは全て隠せるように、パントリーや収納をしっかりつくってもらえたのもよかったです」


リノベーションを振り返ってみて
m0010
「フルリノベーションをしたい!」と最初は意気込んでいたNさん夫妻でしたが、振り返ってみて、LDKに絞りメリハリをつけてよかったといいます。

「子どもがまだ小さいので、これから成長しどうなるかわからないことが多く、完璧につくり込みすぎてしまうと後々暮らしにくくなったかもしれません。今は子どもの成長や生活に合わせて、空間を調整していけるという心のゆとりがあります。そうした“余白”を残せるのもリノベーションの面白いところですね」

未完成だからこそまだ見ぬ空間への期待をもって、生活と一緒に住まいが変化してく楽しみがあるといいます。家やインテリアを考えることが大好きなNさん夫妻は、今後も少しずつ住まいを変化させながら、その時々の暮らしを楽しんでいくことでしょう。


■間取り図
m0011

居住者構成:夫婦+子ども2人
面積:約80㎡

写真:リビタ


→その他の「大人の住まい替え」の記事はこちらから

*************************************************
お問い合わせ先:リビタの「リノサポ」
https://www.rebita.co.jp/renosapo/
建築と不動産のプロであるコンサルタントがベストな設計者をアレンジしたチームを編成し、 中古住宅探しからリノベーションまで、自分だけの家づくりをワンストップでサポートする不動産会社

出典:Rebita

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ