顔も体もキッチンも、石けんひとつあればいいVol.1 「サボン デ シエスタ」主宰 附柴彩子さん

暮らしのおへそ
2016.06.15

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植物オイルと水とアルカリを混ぜると石けんができあがります。このことを知ったとき、「わあ、ケーキづくりとおんなじだ!」と感動したという理科系女子の附柴彩子さん。小麦粉と卵を混ぜて焼くとケーキができるように、ふたつの素材から、まったく違うものが生まれる……。そんな魔法に魅せられて、立ち上げたのが、「サボンデ シエスタ」という石けんブランドでした。 

 北海道大学で化学を専攻。将来は科学者になると決めて、大学院まで行ったものの、実験室にこもって1人で作業をする日々に「なにかか違う」と立ち止まりました。大学院を休学。カフェでアルバイトを始めたそう。

「人生に惑っていましたね(笑)。カフェでたくさんの人と会って、いろんな生き方があるなあと、改めて実感。私は人と関わりながら仕事がしたいなあと思うようになったんです」。

 ちょうどその頃、肌が弱ったこともあり、自分のために石けんを手作りしてみることに。すると肌荒れがぴたりと治まったそう。

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「私は幼い頃から、祖母に教えてもらってはケーキを焼いて、オーブンの前で膨らむ様子をじっと眺めているような子でした。石けんができ上がったとき、あのワクワク感を久しぶりに思い出したんです。そうしたら、今までのすべてが繋がって、『ああ、これだ!』と思いました。私は石けんを作る人になろうと決めたんです」と語ります。

 

 

『暮らしのおへそ』vol.21より text:一田憲子 photo:枦木功

シエスタラボ
http://at-siesta.com

Profile

附柴彩子

Tsukeshiba Ayako

千葉県生まれ、茨城県育ち。北海道大学大学院理学研究科修了。製薬会社勤務を経て、2005年肌に優しい、シンプルな石鹸「サボン デ シェスタ」を立ち上げ、ウェブ販売をスタート。2009年、実店舗「シエスタラボ」を開店し、一昨年、工房が併設された新店舗に移転。

 

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