「今日のひとしな」8月の担当は「THE STABLES(ステーブルズ)」
暑さが日に日に増してきますね。そんななか、8月の「今日のひとしな」を担当してくださるのは、青森・弘前にある「THE STABLES(ステーブルズ)」です。じつはこのお店、週末連載「地元のおしゃれさんが 案内する 小さな旅」の弘前編に登場していたんです! それがこちら。この骨太なラインナップの数々に、「今日のひとしな」にぴったり! とオファーさせていただきました。今日は、前回掲載時から改装してさらに素敵になったというお店の様子をご紹介しますね。
こちらが弘前の街中に佇む「ステーブルズ」。もともと2つのテナントだったところをつなげてひとつにしているので、横に長―い形のお店です。
以前は、常設スペースと企画展用のギャラリースペースに分かれていましたが、今回の改装で、部屋の分け方をカテゴリごとに変更したそう。器やかごなどの工芸品は、入口を入ってすぐの部屋、服は左側のフロアに並んでいます。
それによって、毎月1回の企画展も、それぞれのカテゴリの部屋で開くようになりました。展示が始まると、常設のものは一度しまって、展示メインのディスプレイに。「そうすることで、展示のときはお客さまが作品に集中できる特別な時間に、常設のときは日常の中で必要なものを探せる気軽な空間に、とそれぞれのよさを楽しんでいただける流れになってきているように感じています」と話すのは、お店を切り盛りする小田原史典さんと長谷川裕子さんご夫婦。「日々の提案がとても大事」だと信じ、常に試行錯誤を繰り返しています。
そして展示の品数が減ってくると、少しずつ常設のものと組み合わせながら並べ直すのだとか。「そういう意味では、うちのお店は、ディスプレイをよく変えるほうかもしれません。見え方が変わると、お客様にも新鮮だし、なにより自分たちにとっても発見がある。一面からしか見ていないと、そのアイテムの新たな魅力に気づけないこともあるんじゃないかと思って、いろいろ試すのがクセになっていますね(笑)。たとえばシャツ一枚でも、着こなし方や取り入れ方は本当にいろいろで……」
ウエア類は、以前はより多くのブランドを扱っていた時期もありましたが、いま店内に並ぶのは7~8ブランドほど。アトリエや工房など、服が生産される現場に直接出向き、コミュニケーションを重ねて信頼関係を築けるブランドが中心です。
「お互い理解し合っていると、店頭でお客様に伝えられることに深みや広がりが出るし、お客様のご意見をフィードバックすることもできる。スタートしてから12年経ってやっと“こういう伝え方が自分たちには合っているかも”というスタイルに落ち着いてきた気がします」
「お店に置くのは、自分たちの暮らしにとり入れたいもの、ずっと使っていきたいと思うもの。セレクトは、ふたりで展示会や個展、製作の現場に足を運んだうえで、相談して決めています。ふたりの目を通すことで、“なんとなく、いいと思うから”ではなく“どうして、これを紹介したいのか”をきちんと説明できるものに自然と絞られるんです。お互いを説得しなくちゃいけないですからね(笑)」
また「ステーブルズ」は、オンラインストアはもちろん、ブログ、SNSなど、さまざまなツールを使い、それぞれ見せ方を変えて発信を続けています。
「お店が地方にあることもあり、私たちが伝えられることを、自分達の言葉で伝えていくことで、できるだけ多くのお客様に届いてほしいなという思いがあります。オンラインストアの常連さんが、展示をきっかけに実際にかけつけてくれたり、ブログで紹介したアイテムを実際に見てみたいと遠方から訪れてくれたり、いろいろな形で自分たちの思いが広がっていくことが、とてもうれしいです」
弘前は、ゴールデンウィークの桜が有名ですが、8月1日からはさらに盛り上がる「ねぷた祭り」という火祭りも控えています。この時季でも木陰に入れば心地よい風が吹いて、夏旅にはぴったりの場所なので、「今日のひとしな」を読んで気になった方は、弘前観光がてら、ぜひ「ステーブルズ」を訪れてみてくださいね。
青森県弘前市代官町14-2
TEL:0172-33-9225
営業時間:11:00~19:00
定休日:火曜・第3水曜(祝日の場合は営業、展示設営日は休業)
http://thestables.jp
ブログ http://thestables2007.blogspot.com
Instagram「@thestables_jp」
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