髪は見た目の印象の7割を決める Vol.1

『見た目を、整える』
2020.08.24

アク抜きや下処理をきちんとした野菜が
おいしくなるように、
大切なのは、ヘアスタイル以前に
「素材=髪」そのものを整えること。
髪の第一印象を決めるのは、
艶と清潔感です


サロンでは、髪を切った直後の格好よさより、その人がどうすれば毎日素敵な髪型で過ごすことができるかを考える。髪を朝洗うのか夜洗うのか、ドライヤーのかけ方についても細かくアドバイスするそう。

 

「髪って、見た目の印象の7割を決めるとても大事なもの」

そうきっぱりと言い切る大谷さんの言葉に驚きました。

「洋服は着替えることができますが、髪はその人の一部。髪でその人のフォーマットが決まると思います」

そう聞いて納得。では、髪の「何が」印象を左右するのでしょうか?

「それは、艶と清潔感です。シワシワのワイシャツを着て『初めまして』と言うより、ピシッとアイロンがかかっていると「きちんとした人だな」と想像力が膨らんでいきますよね。髪も同じ。「どんなヘアスタイルか」以前に、健康で艶のある髪質であることが大事だと思います」

一人で一人のお客さまと向き合う。それが、大谷さんが営むヘアサロン「オルタネ」です。大事にしているのは、「髪と頭皮」。お客さまの悩みに答えるために、毛髪診断士の資格を取ったり、毛髪皮膚科学やアーユルヴェーダを学んだり。その姿は美容師というより「ドクター大谷」といった趣があります。

実家は理容室を営み、物心ついた頃から髪の毛に興味を持つようになったそうです。弟子入りした理容室を経て、都心の美容室でアシスタントを。その後、夫と一緒にニューヨークに渡って美容師として働きました。帰国後、自分がやりたい仕事のスタイルとして、「オルタネ」を立ち上げたというわけです。

 

小さなひと手間で艶をプラス

シャンプーやヘアオイルは、どんなものが自分に合うのか、1週間程度使ってみて、違いを感じながら選ぶしかありません。年齢によっても必要なものが変わってくるので、常に観察することが大切です。


育毛剤は髪の美容液
毛髪の栄養は血液。育毛剤は、血液の循環をよくして頭皮の環境を整えてくれる。シャンプー後、乾かす前に前頭葉から塗りはじめ、指の腹で頭皮全体にもみ込むように。「ユメドリーミング」の「TWIスカルプセラム」、「イソップ」の「スカルプトリートメント」、「ユメドリーミング」の「ヘアトニックR」。


ブラシは天然素材のものを選ぶ
静電気が起こらない豚毛や猪豚毛など、天然素材のものがおすすめ。大谷さんは「メイソンピアソン」のブラシを愛用。


髪の美容機器を使う
「リュミエリーナ」の「レプロナイザー」は、いわば髪の美顔器。濡れた髪も乾いた髪も、使えば使うほど潤う。


白髪のレタッチはマスカラで
生え際の白髪などは、ウォータープルーフタイプのマスカラでレタッチ。繊維が入っているので付着しやすい。


シャンプーは観察して選ぶ
左から、「ユメドリーミング」の「シャンプーリッチ」「トリートメントライト」は植物成分を配合。「イースタンダード」のシャンプー&リンスは、髪、肌、自然環境すべてに「よい」ものを使用。「ゼロ」の「カラーケアフォーム」は、シャンプー前に使い、ヘアカラーの残留薬剤を洗す。


オイルで艶をプラスする
髪の表面の凹凸を整え、光の反射を作る。左から「モイ」の「ウォークインフォレスト」は艶と束感を作るバーム。「イースタンダード」のヘアオイルは紫外線や熱から髪を守る。「ユメドリーミング」の「TWIヘアオイルリッチ」は広がりやすい髪をしなやかに。

→vol.2に続きます


photo:有賀 傑 text:一田憲子
『見た目を、整える』より

Profile

大谷猶子

Yuko Otani

都内の理容室で修行後、ヘアサロンで働いた後、独立。ヘアメイクの夫と共に渡米し、ニューヨークで働く。帰国後、出産して2児の母に。2013年にひとりのお客さまとじっくり向き合うサロン「オルタネ」をオープン。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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