美しいアフガンレッドのトルクメン絨毯

今日のひとしな
2021.10.02

~ 「エイトデイズ」より vol.2 ~

さて、第2回目はトルクメン絨毯です。赤いトライバルラグと言えば真っ先に思い浮かぶのが、整然と並んだギョルが印象的なトルクメン族の絨毯です。19世紀以前に織られたトルクメン絨毯は世界的にコレクターも多く、日本では目にする機会もなかなかありません。こちらは20世紀以降、定住したトルクメンによって織られたものです。

アフガニスタン北部のトルクメン絨毯の伝統的な色彩と文様の、典型的なアフガンレッドのメインラグです。ボーダー(メインフィールドを囲むように配置された部分。額縁のような役割を果たしています)・フィールド共にトルクメンらしさに溢れていますが、整然と並だギョル(中央に6個並んだ八角形の紋様)の配置とサイズ感覚から織り手の技術の高さを感じます。

全体として典型的なトルクメンデザインを踏襲しており、丁寧に重ね染めされた深い赤に浮かび上がるギョルが、時代を超えて受け継がれた歴史を感じさせます。

メインカラーの赤と生成り、そしてトルクメンにしては珍しい黄色が、伝統の重みの中に華やかさを添えているようです。強く撚られた糸をしっかり打ちこんで織られているので、80年ほど経っていると思われますが全く新品のような状態です。

トルクメン族が織ったものは一般的に厚みもあり丈夫なため、日常生活で使用するにはとても良い絨毯だと思います。お値段は安くはありませんが、いつか手に入れたいラグのひとつです。

パイル織 羊毛 217×116cm 20世紀前半

 

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