エキゾチックな家紋入り、トルクメン族の袋物ジュワル
~ 「エイトデイズ」より vol.12 ~
今日はトルクメン族のジュワルのご紹介です。
ジュワルとは大型の袋物のことで、主に小麦などの穀物や衣類などを収納するためのものです。部族や地域によって形や呼び名、収納するものが異なります。なかでも特に有名なのがトルクメン族のジュワルですが、チュバルやチュワルと呼ばれることもあります。
横長に織られていて、長い方(上部)が出し入れ口となります。また上下のデザインが微妙に非対称なのも特徴です。また殆どはパイル織り(絨毯)ですが、パイルと平織が組み合わされたものや、縫い取り織り(ジジム織り)のジュワルもまれに見られます。今回のジュワルは特に大型ですが、ジュワルギョルと呼ばれる家紋のような紋章が織り込まれています。かなり古いもので裏面は外されています。表面のパイルは敷物として使用していない為か、毛足もしっかり残っています。
輸入元の「tribe」榊さんの解説によるとキジルアヤクという支族によって織られたものだそうです。全体の明るい色味やギョルの形からエルサリ支族による絨毯だと思い込んでいました。部族を識別するのは素人には難しいです。遊牧民の生活の道具として織られた、オリジナルのアンティークです。
トルクメン族の織りものの中では、メインラグとならんで最も人気のあるのがジュワルです。テッケやヨムートといった支族のアンティークジュワルは、かなり入手困難になっているようです。榊さんの事務所には20年近く前に一度販売し、最近機会があって買い戻したという完品のアンティークジュワルがあります。もうこんな状態のモノは2度と出てこない、、、と嬉しそうに話していたのが思い出されます。
ジュワル(大型収納)パイル 羊毛 153x93cm 19世紀
長野県須坂市大字須坂東横町375
TEL:026-248-3055
営業時間:11:00~18:00
定休日:木曜(祝日は営業)
http://eightdays.jp
Instagram:@eightdays
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