素敵な器を使った朝ごはんコラム、9月担当は「STROLL」の小椋えりかさん

こんにちは。愛媛県松山市で「STROLL」という店を運営している小椋えりかです。
この度、９月の朝ごはんを担当させていただくことになりました。我が家の朝ごはんとうつわ使い、合わせてこの土地ならではの食材などもご紹介していけたらと思います。どうぞお付き合いください。

自宅の土間スペースを解放し、店を始めたのが2010年。その4年後に今の場所へ。古いビルの一画を改装した空間で、作家の器をはじめ、家具や洋服、日用品など衣食住にまつわるものをセレクトしてご案内しています。

実用性とアート性、五感に響くもの、迎え入れることで生活を豊かに感じさせてくれる上質なもの、という視点でもの選びをしています。
器に関して言うと、料理の美しい背景となるもの、強い個性よりも静かな存在感を感じさせてくれる、盛りつけた料理と一体となって絵になってくれるような器を求めて選んでいます。

店の一番奥には私たちが「anabeya（穴部屋）」と呼んでいる小部屋が。こちらには大きな木のテーブルとキッチンを設けており、ワークショップや食事会など、暮らしのヒントになるようなイベントを不定期で開催しています。

店名の「STROLL」には、そぞろ歩きとか散策といった意味があります。店に訪れてくださる方は目的を持って来てくださる方が多いのですが、目的のないときでもふらりと立ち寄っていただき、店内の音楽に耳を傾けたり、焚いているアロマの香りを感じたりしながら、日常と非日常を行き来しつつ、静かにものと向き合う時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。

穏やかな瀬戸内海に面した愛媛、松山。流れる時間も暮らすひとの気質ものんびりとしています。日本最古の湯と呼ばれている道後温泉や、江戸時代からの天守閣を持つ松山城。俳人正岡子規の故郷であり、夏目漱石の小説「坊ちゃん」の舞台にもなった文学の町。様々な魅力を見つけていただけると思います。機会がございましたらぜひ足をお運びください。

写真　lily photo 徳丸 哲也

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