早春にホワイトシャツを着よう!

おしゃれさんコーディネート
2023.03.05


こんにちは。熊本・南阿蘇のセレクトショップ「robin ASO」の土持加奈子です。
2023年3月、6月、9月、12月の日曜連載「おしゃれさんコーディネート」を担当させて頂くことになりました。2022年9月の1か月間「今日のひとしな」を連載していたので、お読み頂いた方はまたお付き合いよろしくお願いいたします!

さて、3月が始まりました。
寒さと暖かさが行ったり来たりするまさに「三寒四温」を感じる季節ですが、私たちがいる南阿蘇村は標高400メートルの寒冷地。まだまだ体感では「五寒二温」(←そんな言葉はありませんが)くらいの、寒い日が多い毎日です。


近頃少し噴煙が出ている阿蘇山です。もうすぐ野焼きが行われます

 

連載第一回目の本日は、春一番に着たい、季節の変わり目の「ホワイトシャツ」の着こなしと、ご挨拶代わりに「私のコーディネートの道しるべ」について書きたいと思います。

東京のファッション業界に身を置いていた20代は、スプリングシーズンの立ち上がり、2月になると「“全身春モノ”で着こなさないと!」と気張っていましたが、「頑張らない」のが今の私。40代半ばです。(寒いのは辛いし、風邪はひきたくないし。体に無理をさせても、良いことは何もありません。)

寒さが残る早春のこの季節は、いわゆる「冬物」とのミックスコーディネートをまだまだ継続中。
3月は気候と共に気分も春に向かっているので、シャツやブラウスを着たくなる時期ですよね。しかし、シャツの上にはしっかりと温かいものを。

今日の主役のホワイトシャツは、「sí:m」のコットン100%タイプライタークロス。バンドカラーや比翼仕立てで、顔周りの印象は端正でシンプルです。

裾がアシンメトリーのデザインになっていて、背中には切り替えを施してほんのりカーブを描いています。さりげなく個性もありながら、すっきりとバランスよく着られる優れものです。

上に羽織ったのは「evam eva」のウール・セーブルのニットローブ。カラーは重い印象にならないように、グレージュをチョイスしました。冬物顔すぎない、着膨れ感もない“ちょうどよい”ミドルゲージ。なんと言っても、軽くてあったか!

パンツは、「evam eva」のウール・リネンのテーパード。こちらも軽い素材ですが、ちゃんとウォーム感があります。ウエストはゴム入りのイージー仕様でラクチン。(ここ重要)

私は身長166センチで肩幅も胸板もある、ボリュームのある体型ですが、小柄な方の場合は、中のシャツを丈の短いものにしても良いかなと思います。

こちらは「fog linen work」の春の新作・リネンシャツです。短め丈なのでダークカラーのボトムスと合わせると脚長効果が狙えます。


また別の「白シャツコーデ」を。春のアイテムのみで組み合わせました。

シャツは「MANON」のコットン100%。オーバーサイズのシルエットはレイヤードを楽しめるので、一枚あると重宝します。

カーディガンは、「Porter des Boutons」のコットンジャカード。程よい厚みとハリ感があるので、まだ寒さが残る時期から活躍してくれます。

複雑で立体的な織模様が、春の優しい光で陰影を作ります。

最初の「sí:m」のアシンメトリーシャツもそうですが、シンプルな印象で着られるのに実はこだわりが詰まった一品……。大量生産できないような、切磋琢磨を感じられる存在感のあるデザインや素材のものに出会うと、ワクワクします。

パンツはあえてのアイボリー。太すぎず細すぎないシルエットがレイヤードスタイルでもすっきりと見せてくれる、「STAMP AND DIARY」の年間定番アイテムです。コットン地の少し光沢感のある素材ですが、ウエストゴムなので快適なのです。
車移動の際にはウールのストールをプラス。シューズと色を合わせたライトグレーで、全身を優しい明るさのあるモノトーンに。


さて、私自身が「コーディネート」を組み立てる上で大事にしていることがあります。例えば、今回の着こなしは、いずれも天然素材を組み合わせ、イージーパンツをはいた、肩もお腹も力を抜いた快適なスタイリングですが、「脱力しすぎないこと」「だらしなく見えないこと」「軽快さ」を忘れないようにしています。
一言で言うならば、「エレガンス」を意識しています。

その「エレガンス」を醸し出す中心として考えているのは、ずばり“小物使い”。
シューズ、バッグ、時計、アクセサリーの中からワンアイテムで良いので、必ず、「丁寧に作られたことを感じられる美しいもの」または「継承を意識したタイムレスなもの」をチョイスします。

中でも、靴のチョイスは、コーディネートの最重要アイテムだと言っても過言ではないと思っています。全身のバランスと印象を決定づけるのは靴&足元ではないでしょうか。
今回の最初のコーディネートでは、フランスの老舗シューメーカー「J.M. WESTON」のローファーを合わせています。吸い付くような履き心地と見た目の美しさ。履くだけで背筋を伸ばしたくなる魔法の一足です。

そして、スマホ時代においても必ず毎日愛用している「Cartier」のマストタンク。これは母から譲り受けたものです。

例えカジュアルなデニムスタイルでも、ワンピーススタイルでも、どんな時にもこの時計を頭の中心に置いて、スタイリングすることを意識しています。私らしい着こなしを作る上での「道しるべ」のような存在です。

こうした背筋を正す逸品を身に着けることで、この靴・この時計の歴史観&世界観を崩さないでおこうと、コーディネートに対する意識まで変わります。そうすると、自ずと「引き算の着こなし」になり、「エレガンス」へ近づけると思っています。
よろしかったら「道しるべ作り」、みなさんもお試しを。

それでは今日はこの辺で。引き続き春の始まりを楽しみましょう。

今回使用したアイテムの一部は、当店のオンラインストアでも販売中です。是非、覗いてみて下さい。

 

<STYLE1>
シャツ:<sí:m>タイプライターアシンメトリーシャツ 
ローブ:<evam eva>ウールセーブルニットローブ 
パンツ:<evam eva>ウールリネンパンツ 
シューズ:<J.M. WESTON>マチルダローファー(私物)

<STYLE2>
シャツ:<fog linen work>リネンサナトップ
他はSTYLE1と同じ

<STYLE3>
シャツ:<MANON>バンドカラーオーバーサイズシャツ 
カーディガン:<Porter des Boutons>コットンジャカードカーディガン
パンツ:<STAMP AND DIARY>スーピマコットンペグパンツ 
ストール:<Lapuan Kankurit>CORONA UNI STOLE 
シューズ:<Fru.it>モカシン(私物)

 

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