今からでも遅くない! 幸せな60代を送るためのお金の作り方【割烹着先生 連載vol.2】
40代、50代の皆さん、60代を前にして、自分の暮らしやお金はどうなるんだろうと、漠然とした不安を抱えていませんか? そして60代の皆さん、このまま何の対策もせずに、のほほんと生きていていいのだろうかと心配していませんか? とはいえ、実際にどうすればいいのかわからない、というのが本音ですよね。お金の話って難しそうだし……。
そこで「暮らしとおしゃれの編集室」では、先週から4回に渡り、「割烹着先生」ことファイナンシャルプランナーの山口京子さんに、これからの人生を安心して心地よく暮らすための「お金の話」をしていただく連載をお届けしています。聞き役はわたくし、編集部の迷える子羊こと、コヒツジです! 2回目の今日のテーマは「安心のためのお金の作り方」。ではいよいよ、はじまりはじまり~。
編集部スタッフ・コヒツジ(以下、コ)「先生、突然ですが私、先週からもんもんとしています」
山口先生(以下、山)「あらあらコヒツジさん、どうしたんですか? せっかく『お金と心の準備』が整ったというのに」
コ「そこなんです、意識改革できたのはいいものの、調べれば調べるほど、資産運用は難しくて面倒くさそうな話が多く、私にはつくづく向いてないなあと実感した次第でして……」
山「ふふふ、では今日は特別に、コヒツジさんと同じく、難しくて面倒なことがキライなズボラさんでもできる方法をお伝えしちゃいますね。なんてったって、私自身がものすごくズボラなのですから、説得力がありますよ~(笑)」
コ「わ、そんな方法があるのですか? ぜひ教えてください~」
山「お任せください! ズバリ、先に答えをお伝えしてしまうと、それは『つみ立て投資』なんです。我が家はつみ立て投資をして。12年でへそくりを1000万円増やしました。やったことはただ一つ、前回記事のAさんのように、つみ立て投資を始めただけです。最初に何に何万円ずつつみ立てるかを決めれば、あとは何もしなくてもいいんですよ。ね、ズボラさん向きでしょ~?」
コ「わー、それなら私でもできそうです。でも前回記事のAさんは若い頃からコツコツつみ立てていたようですし、もうすぐ50代の私に残された年数は、年金がもらえる65歳まであと約15年……。大丈夫なのでしょうか?」
山「Aさんは毎月1万円をつみ立てていましたが、コヒツジさんたち50代の方々はきっと、投資できる金額にもう少し余裕があるはずです。子育てが一段落した方や、すでにマイホームを手に入れた方も多いと思いますしね。すぐに使わないお金を、そのまま普通預金や定期預金においておくのはもったいないので、たとえば思い切って毎月5万円を投資に充ててみてはどうでしょう?」
コ「確かにこの年齢になると、これといって大きな支出の予定はないですものね。普通預金に入れっぱなしになっているお金から5万円ずつなら、なんとかなるかもしれません」
山「ちなみに毎月5万円を15年間、つみ立てたときのシミュレーションはこちらです。今のまま定期預金に置いた状態だと、金利0.02%だとして、901万円に。でも、今すぐに投資信託のつみ立てを始めれば、利回りが5%だった場合、15年後には1336万円になっているんです。何もしないでいるのは、ちょっともったいない気がしませんか?」
コ「“ちょっと”どころじゃないです、“だいぶ”もったいないです!」
山「50代だと、すでに貯金があるという方もいらっしゃると思いますので、そちらも投資にまわすことで、さらに資産を増やすことができる可能性があります」
コ「でも先生、全額を投資にまわすのは、少しこわい気がします……」
山「そうですね、投資にはリスクもありますし、資産はバランスよくもつことが大切です。上の図を見てみてください。まずはこちらように、ご自身のお金を3つに分けてみましょう」
① 使うお金(日常の生活に必要なお金)
② 貯めるお金(教育費、家のリフォーム費など、5年以内に使うお金)
③ 増やすお金(5年以上、使う予定がないお金)
山「①のお金は、毎月かかる生活費の2か月~半年分くらいを、いつでも引き出せる普通預金に入れておくと安心です。それ以上入れておくとつい使い過ぎてしまうので、ここを増やしすぎないように。②のお金は定期預金へ。使ってしまわないように、よけておきます。そして③のお金を、つみ立て投資で増やすのです。毎月の収入から10%をコツコツと投資するのが理想。①が余ったら③に移すのもアリです!」
コ「なるほど! それなら①②③すべてのお金が、暮らしの備えになりますね」
今日のお話はひとまずここまで。またまた大きな意識改革の波がやってきましたね。次回は、実際にどのように「つみ立て投資」をしたらよいかを、割烹着先生に教えていただきます! お楽しみに~。
※この記事に出てきた「投資信託」は特定の商品を指すものではなく、わかりやすく説明するために5%で運用できた投資信託があると仮定してご説明しています。具体的に何に投資するとよいかは、次回の連載をご覧くださいね。
←連載「割烹着先生が指南! 50代で知っておきたいお金の話」はこちらから
Profile
山口京子
フリーアナウンサーを経て、ファイナンシャルプランナーに。家計管理、貯蓄・資産運用のプロフェッショナルとしてテレビ、ラジオ出演や、セミナー講師、執筆活動と幅広く活躍。主な著書に『貯金ゼロから始める「新へそくり生活」のススメ』(プレジデント社)、『なまけものが得をするワンコイン積立投資術』(ダイヤモンド社)などがある。
https://kyoko-yamaguchi.com/
Instagram「kyoko.yamaguchi.315」
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