伝統産業と今を結ぶ「F/style」

～「soup. 」「soup. Life Store」より　vol.30～

こんにちは。スタッフの大井です。
今日は「F/style（エフスタイル）」のご紹介です。

F/styleは五十嵐恵美さんと星野若菜さんのお二人が、新潟でゼロからはじめたデザインスタジオ。
土地に根付いた技術や素材を長年培ってきた地元の作り手さんたちと、ともに話し合いそして真摯に向き合い、生活に関わるあらゆるものをデザインし一緒に作り上げています。

そのはじまりは、F/styleの代表作で弊店でもロングセラーの「House doggy mat」。
「製造以外で商品が流通するまでに必要なことはすべてやってみること」というのは、このはじまりのマットのときから今まで変わらないF/styleのモットー。
天然素材の麻やウールを使って一つ一つハンドフックという、壁に張った布の生地に糸をループ状に打ち込む技法で一目一目、一枚一枚職人さんによる手作業によって作られています。
中央の犬のシルエットの部分はウールで、立体感がありモコモコしていて玄関先でつい撫でたくなってしまうかわいらしさがあります。

この一枚のマットを作るにあたって製造側と共にものを作るうえで欠かせない多くのこと、そして実際に製造側ができないことでやるべきこと、二人でできることを実際に体験されたことが現在のモットーになっています。
F/styleの商品は、もちろん一目惚れしてそのまま購入されていく方も多いのですが、そのとき必要でなくてもお客様の心に残りやすいようで「前に来たときに見た商品がほしい！」と思い出してたずねてくださる方も多いんですよ。

F/styleの人気商品をほかにもご紹介。
まず、店頭でもネットストアでも人気が絶えないのが亀田縞（かめだじま）シリーズ。
亀田縞は新潟・亀田に伝わる農家の自給用として織られていた綿織物。古くは野良着として使われていた丈夫な生地は、お洗濯が可能で生地の変形が少ないのも特徴。
ティッシュボックスカバーやランチョンマットなどがあるのですが、ピシッと形を綺麗に保ってほしいものにはぴったりの生地です。しかも洗えば洗うほど風合いがでてしなやかになっていきます。
一般的な「亀田縞」の色柄を見てみるとレトロっぽいといいますか、個人的には懐かしい印象を受けるものが多いのですが、その品質を保ちながらも現在のライフスタイルに合うようなデザインで生まれ変わらせているのがF/styleさんなのです。

そしてもう一つ。こちらは銅のコースターです。
「へら絞り」という、「へら」と呼ばれる棒状の道具を使い回転する銅板に押し当て、こちらも一枚一枚手作業で作られています。真鍮・銅・素銅と色味の違う金属でできた三種類があり、どれも使っていくうちに酸化がすすみ、色が変わって経年変化していきます。
どのように使うかで違う変化をし、絶えず変わり続けていく様子を楽しみながらお使いいただけます。
一時入荷が難しかった時期には複数のお問い合せをいただきました。手作業の為沢山作る事が難しい商品でしたのでそのときには改めて、人の手で作られているものなんだなあ、と実感いたしました。

F/styleと地場産業との取り組みが最初から自然とはじまっていったように、その後も人と人との縁が繋がっていき、素晴らしい商品を作り続けています。
最初にはいつも工場を訪ね、製造工程から過去の仕事、つくり手が一番大切にしている気持ちまで知ってから、一緒に作る新しい商品づくりに取り組むのだそうです。そういった積み重ねが新たな縁に繋がっているんですね。
商品タグには、素材や技術の説明、工場名を入れて生産背景まで使う人に届くよう、ひとつひとつお二人が手作業で作っています。
そして我々のもとへ商品が入荷するときには、いつも手書きのメッセージが！（House doggy matの犬のマークとともに）

「同じものを買いたいと思った時に買い足せるように、定番を作り続けていきたい」という思いはしっかりお客様にも届いているようで、買い足し・買い替えでご購入いただくことが多い商品ばかり。
これからも心のこもった商品をお客様のもとに届ける、そのご縁の一部として、さらにご縁を繋げていくことができるのが楽しみです。
長年培われた技術を活かしながらF/styleらしい商品は佇まいも美しく、使うほどに自分の暮らしに馴染んでいってくれます。
ぜひ手に触れて、その良さを実感してみてください。

一部商品はオンラインショップでもご購入いただけます。

オンラインショップはこちら
soup. Life Store (stores.jp)

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