名付け親が込めた、世界展開への思い【マルニ木工】 HIROSHIMA Vol.5

令和の家具事典
2024.10.08

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

 

「日本の住文化を高めたい」そんな思いで創業したマルニ木工は2023年で95周年。
創業以来変わらず木製家具にこだわり、「工芸の工業化」をモットーに、職人の手仕事と機械加工のバランスを追求した家具を皆さまに提案しています。
「令和の家具事典」ではマルニ木工のこと、そして私たちが作る家具のことなどをお届けしていきたいと思います。
少しでも皆さまの暮らしのお役に立てますように。

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#07
どうして「HIROSHIMA」なのか? HIROSHIMA Vol.5


マルニ木工の代表アイテムとなったHIROSHIMAアームチェアの誕生秘話Vol.5。どのように商品が作られたか、そこに込められた思いなど、5回にわたってご紹介いたします。

 

HIROSHIMAという名前

2008年の発売から10年以上が過ぎ、HIROSHIMAという名前も少しずつですが認知されてきたように思います。今でこそ私たちも日々その名前を普通に呼んでいますが、実はそこに込められた想いがあります。

 

名付け親・深澤直人

HIROSHIMAシリーズは、プロダクトデザイナー・深澤直人デザインによる、MARUNI COLLECTION最初の商品です。
発売も間近に迫った頃、深澤直人さんより「HIROSHIMAという名前はどうだろう」と提案がありました。
マルニ木工は広島県の会社です。私たちにとっての“ヒロシマ”という響きは、単に生産地の名前というだけではありません。平和の象徴である一方で時に原爆の悲惨な情景を連想する言葉でもあり、簡単に商品名にできるものではありませんでした。とても迷い、その想いを素直に深澤直人さんへ伝えたところ、返ってきたのは全く意外な答えでした。

 

見据えるのは世界

「HIROSHIMAという名前は平和の象徴として世界の多くの人が知っていて、一度聞くと忘れない。これからは地方の中小企業がダイレクトに世界へ発信し、積極的に繋がっていく時代になる。マルニ木工がこれから本格的に世界展開をしていく上で、とても相応しいネーミングだと思う」
新たなHIROSHIMAという意味を、私たちの商品で世界に広めて行く。目の前が開けていく気がしました。
深澤直人さんのこの言葉で心が決まり、“HIROSHIMA”と名づけられたこの椅子は、2009年4月ミラノサローネで世界に初めてお披露目しました。当初抱いていた不安は杞憂に終わり、ご来場されたたくさんの方が強烈なインパクトを持って、HIROSHIMAの姿をその名前とともに脳裏に焼きつけてくれたと感じました。技術力は当然として、世界で戦いブランドを確立していくためには何が必要かということを、身を持って感じた瞬間でした。

 


こんなにもインパクトのある名前をつけられたこの椅子は、今では他の名前は考えられないほど、しっくりと“HIROSHIMA”を名乗っていますが、誕生するまでには様々な思いや試行錯誤がありました。このプロダクトストーリーを通し少しでもマルニ木工の生産の現場を感じていただければと思います。

 

HIROSHIMAアームチェアのページはこちらから
HIROSHIMA(ヒロシマ) アームチェア 板座 | マルニ木工オンラインショップ|Maruni Online Shop

 

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