潜ませても見せても美しい! 「アロマティック | カスカ」のキャミソール
名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。
年齢を重ねるにつれ、気になるのがボディライン。いつも着ていた服が「あれ? ちょっと前とシルエットが違う!?」なんて唖然としてしまった経験、ありませんか?
そんなとき、真っ先に頼りたいのがインナー。でも、矯正下着のように窮屈なのはイヤ。きれいな上半身が叶って、しかもラクなインナーはないかな? と探していたときに発見したのがこちら。
「アロマティック | カスカ」シェルフロント ミディアム各¥20,000
※商品の価格は2018年12月現在のもので、表示は税抜きです。
2016年秋冬からスタートした「アロマティック | カスカ」は、心地よく女性の体を美しく魅せる“スタイリングインナー”にこだわったブランド。デザイナーは、スタイリストのほか、舞台や映画の衣装制作、プロフィギュアスケーター・浅田真央さんのコスチュームなどを手がけている安野ともこさん。老舗の下着メーカーである株式会社タカギの技術も相まって、数多く出まわっているカップつきキャミソールとは一線を画す仕掛けがわんさか!
まずは、胸元にフォーカス。
「商品名にもなっているシェル型のカーブは、美しいバストラインを演出するとともに、深めのVネックニットなどを着たときでも見えにくいように計算されています。シースルートップスを重ねて、あえて透けさせるようなスタイリングでも存在感を発揮してくれるんですよ」とは、PR・水野優子さん。
そして、ワイヤー入りというのも、カップつきキャミソールとしてはめずらしい要素。
「ホールド感があり、流れがちな肉を逃がさないので、きれいな谷間が生まれます。ワイヤーのあたりがやわらかく、つらさもないから『身につけているときのほうがラク』とおっしゃる方が多いです」
ずっと着ていたくなる秘訣は、素材にも! 綿糸の中でも高級とされているイタリア産のフィロスコッチアを使用し、日本でていねいに縫製されているのだそう。
「吸汗速乾性にすぐれているので、さらっとした肌ざわりが持続します。また、糸の段階で染色とシルケット加工を施しているから、色落ちや型くずれがしにくいというのも特徴です」
ほのかな光沢も、クオリティの高さを物語っています。
実際にまとってみると、シルクと変わらないしなやかさ。まるでセカンドスキンのように、心地よく体に吸いつきます。
そして、服をきれいに魅せることも忘れていません。ショルダーの長さを調節するアジャスターがないな……と探していると、ありました。後ろ身頃の内側に!
「シースルーの服を重ねたときでも下着感が強まらないよう、アジャスターは見えない位置に配置してあります」
細めのストラップからも、繊細な女性らしさが漂います。
裾は、ヒップに沿うラウンド型。ボンディング加工が施され、縫い目がないからゴロゴロ感はなし! タイトスカートをはいたときでも、アウターに響きません。
透け感のあるドレスやスカートには、同素材のロングタイプを。ショーツもあるので、セットアップで着ることもできます。
「アロマティック | カスカ」シェルフロント ロング各¥25,000
「インナーは、女性ならではの嗜み。潜ませても見せても、美しさを引き出してくれるのが魅力だと思います」
安野さんのアイデアと思いが詰まった「アロマティック | カスカ」が生まれるまでの構想期間は、なんと30年なのだとか! 洗練されたエレガントな女性へと誘ってくれるスタイリングインナーは、自分へのご褒美買いにもいいかもしれません。
photo : 花田 梢 text : 三宅桃子
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