長く大切に着るための「お直し」のこと

９月９日水曜日。皆さまおはようございます。京都「futana」の土井です。これを書いている今、京都は少し湿度が高くムシムシとしております。

 

 

昨日、一昨日の「MARTAU.」のバッグはいかがでしたでしょうか。店頭やメールで皆様の感想をお聞かせいただければ嬉しいです。

 

 

さて、今日は「futana」で‟お取り扱いしているもの”ではありませんが「futana」で‟出来る事”をご紹介させていただきたいと思います。

 

私は、手にした洋服や小物を長く使っていただきたいと常々思っています。それは、「１シーズン着ただけで次の年はもう着ない」というのは、あまりに切なく寂しいという理由によるものが一つ。次に、丁寧に、着る事を大切にして作られたものは、長く使う中でそれぞれの年代での着こなしやスタイリングを可能にしてくれるから、という理由がもう一つ。

 

自分の大切にしていきたい洋服を一つ一つ増やし、その年齢ごとの組み合わせを楽しんでいけたらとても素敵だなと思います。

 

ただ、どれほど大切に使っていても、お洋服や小物は長く使う中でほころびやほつれ、生地の劣化がやがてやってきます。それをお直しし、少し手を掛ける事で使い続けていくという流れを定着させられたら、きっともっとスタイリングの幅が広がって、よりいっそう毎日の洋服選びが楽しくなるだろうなぁ……とずっと思っていました。

「futana」を開く準備する段階から「洋服のお直しと靴磨きは『futana』で承れる体制を整えたい」、そう思っていた時に出会ったのが、お直し職人の小林みきさんでした。

 

京都を拠点に活動されているみきさんは、十年以上もお直しの道にたずさわっておられるのですが、それでも「今もまだ勉強中です」と謙虚に学び続けられています。そんなみきさんの元へ、京都市内の沢山の方がお直しを依頼されているのです。

実際にお直しの例をいくつかお聞きし、その洋服を見せていただいたらば本当に綺麗な仕上がり。すぐに着てみたいと思うシルエット達ばかりで思わず小躍りしてしまいました。「『futana』のお直しはみきさんにお願いしよう」と決めるのに、時間はかかりませんでした。

‟お直し”と一口で言ってもその内容は本当に幅広く、パンツの丈詰めから破れた部位の補修、はたまたリメイクまで含めると本当に多種多様です。

 

皆さまの「ここをこうして欲しい」という要望に対し、みきさんから直し方・方法を提案をしてもらいながら、仕上がり像を決めていきます。個人的には、この過程もとても楽しい流れの一つ。

 

「ああしたらどうだろう、こうしたらより一層着やすくなるのではないかしら」。

 

 

一緒になにかを考えるという作業は、いつなんどきでもとてもクリエイティブで、そして愛おしい時間だと思います。