【料理家・栗山真由美さんのベルギー発!おいしいもの通信 ①】〜1人分なんと1kg!バケツムール

2020.12.09

こんにちは。はじめまして、料理家の栗山真由美と申します。

おいしいものが大好きで、それをテーマに旅する中で、最近はヨーロッパにばかり足を運んでいました。第2の故郷と呼んでいるポルトガルをはじめ、南欧が中心でしたが、縁あって今はヨーロッパのおへそ、ベルギーで暮らしています。

2年目で、まだまだ知らないことがたくさんあります。同時に、知りたいこともたくさんあります。知っているつもりでいたヨーロッパは、北と南では大違い。新鮮な驚きや発見、そして料理や暮らしを、ヨーロッパの雰囲気と共にお伝えできればと思っています。どうぞよろしくお願いします。

初回は、ベルギーの代表的な料理を紹介します。
多くの人が思いつくもの…私も旅した時に食べた、通称バケツムール(ムール貝の蒸し煮)!です。ちょうど今頃、秋から冬が旬で、こちらでは“R”の付く月がおいしい時期とされています。つまり、September(9月)〜April(4月)ですね。


正式名はオランダ語で『Mosselen met Frietjes』。「ムール貝とフリッツ」という意味で、お店でオーダーする時も同じです。レストランでは調理に使う、専用のポットごと出てくるのが普通です。このポットの蓋が取れていると、バケツに見えます。1人分で1kgは入っているそうで、始めの頃はその量にぎょっとしていました。

この料理、家庭でもよく作られます。スーパーではこんな形のパック詰めで売られています。1kg入りか2kgが一般的です。貝の種類は2種類。


・Extras or Super(小ぶりのもの): 生後1-2年、身の部分は総重量の28%

・Imperial or Jumbo: 小ぶりのExtras or Superからプラス4年、身の部分は総重量の45%で成熟したもの

私はSuperを選びました。
加える野菜やハーブ、スパイスも選択肢が色々ありますが、初回ですので、ごく定番のものにしました。セロリ、にんじん、リーキ、パセリ、しょうが。ベルギーではあらかじめ刻んでミックスされた、ムール貝用の野菜パックも売られています。煮汁もワイン、シャンパン、ベルギーらしくビールなどの選択肢があります。私は、基本のきで白ワイン。準備ができ、調理が始まれば実に簡単な料理です。


正式名 Mosselen met Frietjes にあるように、フリッツ(ポテトフライ)が添えられるのが常で、どちらもベルギーの国民食になります。ベルギー人でない私も、最高の組合せだと思っています。


フリッツ屋さんはロックダウン中でも開いていて、ベルギー人にとって、なくてはならないソウルフード。ベルギー人はマヨネーズも大好きで、ムール貝に添えたり、フリッツにもディップして食べるので、お店で食べたらもれなくマヨネーズもついてきます。

ベルギー国内で消費されるムール貝は年間4万トン、国民一人当たりの食する量は4kgだそうです。ベルギーでの漁獲量だけでは足りず、多くはオランダから輸入しているとのことです。

さて、本場のムール貝、おいしくて安くて、栄養たっぷりですが、ウチでは食べるのは私だけ。どうしても余ります。リメイク料理に励むことになりますが、ムール貝とおいしいだし汁、それがしみた野菜をそのまま使ったリゾットは特におすすめです。パスタもいいですね。


更に、余ったムールはオイル漬けにしました。私は日本にいた頃は、牡蠣を乾煎りして、牡蠣のオイル漬けをよく作っていました。同じ要領でムール貝で作ってみようと思いました。


できました!作り置きもできて便利。お味は、牡蠣より歯応えあって、おつまみ感が強いかもですが、おいしいです。でもここだけの話、好みがありますが、私が日本に住んでいたら、迷わず牡蠣を選びますね。旨味のレベルが違うと感じました。

パスタや炒飯にもしてみました。このように、バリエーションは無限に広がりそうです。

  

更に、一緒に蒸す野菜の分量が多かったようで余りました。味噌汁の具にしたら、だしいらずでしじみ汁のような風味があり、おいしかったです。

さてさて、初回はいかがでしたでしょうか? お楽しみいただけたら幸いです。

最後に、アントワープで1番好きな通りをご紹介。
小径といった方がしっくりくるwijngaardstraatは、歩いているだけで楽しく幸せな気分になります。

ヨーロッパ暮らし初心者として、基本を押さえつつも、皆さんの暮らしの参考になるような情報を発信していけたらと思っています。よろしくお願いいたします。

 

*写真の無断転載はご遠慮ください*

 

Profile

栗山真由美
Mayumi Kuriyama


料理家、栄養士。枝元なほみさんのアシスタントを経て独立。ポルトガル料理を中心とした料理教室「Amigos Deliciosos」を12年前から東京で主宰、日本ポルトガル協会の公認講師も7年間務める。2019年より、イギリス人のご主人とベルギー・アントワープ在住。著書に『ポルトガル流 驚きの素材組み合わせ術! 魔法のごはん』(エイ出版)、『「酒粕」で病気知らずになる ゆる粕レシピ』(池田書店)など。
https://ameblo.jp/castanha/  Instagram  mamicastanha

 

 

 

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