【料理本製作の裏側〜よもやま話〜②】まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本/2回目

2021.01.04

こんにちは、編集部の足立です。さて、前回お話しさせていただいた、foodmood ・なかしましほさんの『まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本』(2009年発行)の製作裏話の続きです。

前回の【料理本製作の裏側〜よもやま話〜①】はこちら


そのスタッフの中のおひとり、料理写真界の巨匠・東京料理写真の木村拓さん。それまで木村さんとは、お料理の本では何冊かご一緒させていただいていたのですが、なかしまさんのクッキー本を作ることになってカメラマンさんを誰にするか?という話になった際に、私の頭にまず浮かんだのは木村さんでした。

もともと、無類の焼き菓子好きの私。木村さんが撮影された、お菓子研究家・上田悦子さんの『こんがり、焼き菓子のシンプルレシピ』(2004年発行)の本が好きすぎて、それこそ舐め回すようにすべてのページを眺め尽くしていたので、焼き菓子の本を作るなら「ぜひとも木村さんに!!」となったのは自然の流れでした。


ただちょっと心配だったのは、もの静かななかしまさんと、業界きってのおしゃべり好き(!)な木村さんの相性…。木村さんのあのマシンガントークを、なかしまさんが果たして受け止めてくれるのかしら…と。。

そんな心配はよそに、撮影はするすると順調に進み、なかしまさんの完璧なご準備のおかげで、日の高いうちに撮影は無事終了。それではお疲れさま!解散〜となるはずが、ここから始まるのが「木村劇場」(ネーミングbyなかしまさん)です。

撮影後はその日撮影したお菓子やお料理を囲みながら、スタッフのみんなでお茶をいただきながら「今日もお疲れさま〜」と話をするのが恒例ですが、その時に始まるのが、木村さんの料理写真についての講和(…とでも言いましょうか)。
「料理写真とは」という真面目なテーマから、最近現場であったおもしろいできごと、気になる人(料理家を含む)、おいしかった高級店のお料理について、はては政治・経済といった時事ネタまで…と、その内容は多岐に渡り、気づけばかれこれ2時間…なんてこともしょっちゅう(笑)。

それでも木村さんのお話はとても興味深く、私を含めみなさん「ふむふむ」と聞き惚れていて、本当にあっという間に時間が過ぎてしまうのですが、あとから気がついて「もうちょっと早く切り上げて、翌日の撮影の準備をしていただいたほうがよかったのでは…?」と思うこともしばしば。いや、これほめているんですよ木村さん!ほんとに!!

なかしまさんのクッキー本といえば、あのカバーの「スマイルビスケット」がなんとも印象的で目を引きますが、実はあの写真に決まるまでは、少しだけ紆余曲折がありました。

オーガニックな材料を使い、からだにやさしいお菓子作りをテーマにしているなかしまさん。スマイルビスケットは、なかしまさんが作るお菓子の中では「ややテイストが甘いお菓子」とのことで、実はなかしまさんが当時イチ押しだったのは、現在裏表紙になっているオートミールクッキーの写真。


でもでも、絶対に読者のみなさんは、あのスマイルビスケットが好きなはず! あのかわいさは、どんな人にも気に入ってもらえるはず! そう信じで疑わなかった私は、どうやってなかしまさんを説得しようかと、ぐるぐる頭を悩ませていました…。
とそんな時! なかしまさんのご主人から、こんな鶴の一声があったそうなのです。

「なんだかあのオートミールクッキーって、鳥のえさみたいじゃない?」

おおお〜〜! なんと大胆なご意見!!
でも、そのひと言でなかしまさんも納得してくださり、無事にあのスマイルくんがカバーになることに決定したのでした。           


あのスマイルビスケットのおかげで、どれだけたくさんの方があの本を手に取ってくださったことか! なかしまさんのご主人、その節は本当にどうもありがとうございました。

【次回にまだ少し続きます】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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