スペイン・バスク地方の修道院に伝わる秘伝の煮込み料理を大公開!②「白身魚のグリーンソース」のレシピ

きょうの夕ごはん
2023.12.28


寒くなってくると、しみじみおいしく感じられる煮込み料理。鍋を火にかけてコトコト煮ていれば、部屋も暖かくなって最高ですよね。

実は煮込み料理はスペインの修道院でもたくさん作られていて、修道女の方たちの得意料理のひとつなのだそうです。鍋まかせで作れて栄養バランスもとりやすく、体にもやさしい煮込み料理は、まさに理想のメニュー。

そんな修道院に代々伝わるレシピを集めた本が、スペイン家庭料理研究家・丸山久美さんの『修道院の煮込みスペインバスクと北の地方から』です。

…というわけで、昨日もこちらの本からレシピをご紹介しましたが、本日は魚の煮込みレシピを公開させていただきます。

修道院では基本的に3皿構成の昼食がメインの食事で、1皿目のサラダや軽い煮込み、2皿目のメイン料理、3皿目のデザートといった内容になっているそうです。そんな献立の中身はというと…。

肉や魚のソテーにスープ、フルーツを使ったデザート、焼き菓子などなど…。材料や作り方はシンプルながらも、修道院ならではの工夫がこらされていて、どれも本当においしそうです。

その中から本日は、バスク地方の伝統的なソースを使った魚の煮込みをご紹介します。イタリアンパセリの香りがさわやかなひと皿です。

白身魚のグリーンソース

オリーブ油と魚介のだしを乳化させ、イタリアンパセリの香りを加えて作る、バスクの伝統的なソース。修道院では、いろいろな白身魚で作るそう。お祝いの日には、ゆで卵のほかホワイトアスパラ、グリーンピースなど、野菜を加えて彩りよく飾るのだとか。

【材料(4人分)】
生だらの切り身…4枚(400g)
あさり(砂出しする)…1パック(200g)
にんにく(みじん切り)…1かけ
赤唐辛子(種を除き、小口切り)…1本
イタリアンパセリ(みじん切り)…大さじ2
白ワイン…1/2カップ
オリーブ油…大さじ2
塩、こしょう、小麦粉…各適量

【作り方】
たらは骨と皮を除いて塩、こしょうを各少々をふり、小麦粉を薄くまぶし、オリーブ油を熱したフライパンで両面をこんがり焼き、取り出す。
続けてにんにく、赤唐辛子を入れて弱火で炒め、香りが出たら白ワインを加えて煮詰める。
を戻し、あさりを加えてふたをしないで中火で煮、あさりの口が開いたらイタリアンパセリの半量を加え、時々鍋をゆすりながらとろみがつくまで弱火で煮る。塩、こしょうで味を調える。
器に盛り、残りのイタリアンパセリを散らす。

⇒丸山久美さんの修道院の煮込みレシピはこちらにも

photo:馬場わかな styling:花沢理恵

『修道院の煮込みスペインバスクと北の地方から』(主婦と生活社)


定価:1980円(税込)

スペイン家庭料理研究家・丸山久美さんが、スペインバスクおよび北部の修道院を訪ねて修道女から教わったレシピと、文献からのレシピをまとめた本書。煮込み料理を中心とした1皿目、2皿目、デザートの献立形式での提案と、単品の煮込み料理を数多くご紹介しています。

このほか、修道院の一日の過ごし方や、修道院の台所や食堂、器についての解説と、現地で撮影した写真もたっぷり掲載。ページを開いて、スペインバスクと北部の修道院の妄想の旅に出かけましょう。

Profile

丸山久美

KUMI MARUYAMA


スペイン家庭料理研究家。アメリカ留学後、ツアーコンダクターとして世界各地をまわり、マドリッドに14年在住。現地の料理教室に通いながら家庭料理をベースとしたスペイン料理を習得し、修道院をめぐって修道女たちから料理を学ぶ。帰国後は、テレビや雑誌などでスペイン料理を軸にした料理を提案。2006年から東京・杉並区の自宅でスペイン家庭料理教室「mi mesa」主宰。著書に『バスクの修道女 日々の献立』(グラフィック社)、『修道院のお菓子』(扶桑社)など。

https://k-maruyama.com
Instagram:@maruyama_kumi

 

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ