趣きあるウール素材のアウターを纏って

おしゃれさんコーディネート
2020.10.25

大阪・箕面「ALPOA(アルポア)」 vol.16

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寒くなればすっぽりと身体を包んでくれるコートが手放せませんが、最近では、袖が膨らんでいたり、プリーツやダーツを用いた立体的なお洋服も多いので、コートとの相性は気になるところです。今回は趣もありながら、どんなスタイルにも羽織れてしまう、万能なアウターをメインにご紹介したいと思います。


まずは「Worker’s Nobility(ワーカースノビリティ)」の、大きなポケットやロング丈のフォルムが素敵なコートをメインにしたスタイルです。以前も違うアイテムでご紹介しているブランドですが、スペインを拠点にピレネー山脈近くの小さな町で伝統的な縫製技術を駆使する熟練した職人によって製作されています。


ファブリックはヴィンテージのような質感のボイルウールを贅沢に用いて、裏地には肌当たりの良い柔らかなコットンが施されています。身幅や袖は幅広いドロップショルダーで、ゆったりとしたフォルムに形成されていますが、袖丈を少し短く設定して、全体を絶妙なバランスに仕上げています。ノーカラーや大きなスクエアポケット、切り替えのデザイン等、構築的なニュアンスを含んだ仕様はボタンを留めずに開け羽織っても雰囲気良くまとまります。


ドルマンスリーブがとてもゆったりしているので、ボリュームのあるトップスやニット、ワンピースやワイドパンツ等にも合わせやすく羽織りやすいコートです。日常的に使えるシルエットと素材感ですが、コンテンポラリーとクラシカルが上手に溶け合っていることからどこか新鮮な空気感が感じられ、ほかにはない佇まいが好きなんです。


着用しているのは、綺麗なオリーブ色のMOSSですが、色違いでベーシックなCHARCOALもご用意しています。




中に着たワンピースは「blurhms ROOTSTOCK(ブラームスルーツストック)」のサーマルワンピース。オリジナルで編まれたサーマル素材はワッフルのような凹凸がありますが裏面はフラットに編まれており着心地がとてもよく、着用を繰り返しても伸びやへたりは少なく型崩れしにくい生地です。お家での洗濯ならびに脱水後の低温乾燥機使用も可能ですよ。詰まったクルーネックやドロップショルダー、裾のスリットデザインもバランスよく印象的です。


カットソーではありますがニットのようにも感じる大人な雰囲気の佇まいに毎回とても惹かれてしまうので、お店では毎シーズンたくさんのお色をご用意しています。


シンプルなワンピースとコートのスタイルなので、カバンやアクセサリーを存在感あるデザインの黒で統一しました。


リングは「Touareg Silver(トゥアレグシルバー)」のシルバーとエボニーウッドを使った、コートのボリュームにも負けないデザインです。


カバンは落ち着いた印象のがま口がいい「Aeta(アエタ)」のディアレザー(鹿革)のショルダーバッグ。サイズは2サイズございます。


季節が進めばストールも必要ですが、コチラのアウターにもボリューム負けしない「ANSPINNEN(スピネン)」のカシミヤ100%のスロウをあわせてみました。大きさはありますが素材がとても上質なので大人な雰囲気でまとえます。



大判でコートにも負けないボリューム感ですが、シンプルにワンピースと合わせても素敵なので、長い期間手放せなくなります。


続きましては、同じ素材でショート丈の「Worker’s Nobility(ワーカーズノビリティー)」Midi Jacketを羽織ったスタイルです。



コチラのジャケットもドルマンスリーブで首元はVに空くので、タートルやフードなど合わせるアイテムを選びません。


カラー展開もコートと同じく2色展開です。



ジャケットの下に合わせたのは、「PAY DAY × WEST'S 」コーデュロイのオーバーオール。デニムを中心としたオリジナリティ溢れるコレクションを展開している「WESTOVERALLS」とアメリカのヴィンテージシーンを代表するワークウェアブランドのひとつである「PAY DAY」によるスペシャルなオーバーオールです。全体的にゆとりを持たせながらも裾にかけてラインをきれいに整え、モダンでクリーンな印象にまとめ上げた素晴らしいシルエットです。コーデュロイ素材でも幼くなりすぎない、絶妙なオーバーオール。


コーディネートで使ったブラックに加え、ベージュもございます。



オーバーオールに相反する雰囲気で合わせたのは「unfil(アンフィル)」の繊細なニット。スーリー種アルパカの生後1年未満で刈られた毛の中からさらに柔らかく細い部分を集めたロイヤルベビースーリーアルパカで編まれたランダムリブニットです。透け感があり軽く着られるニットで首元は折り返すと小さな襟のようにも映り、そのまま伸ばしてきてもプリーツのような表情がとても素敵です。オーバーオールに合わせると、ほんのり女性らしく仕上がります。


ショート丈のアウターやオーバーオールというアイテムには凛とした「Aeta(アエタ)」のディアレザー(鹿革)のショルダーバッグ。絞り口が柔らかな洗練された雰囲気のバッグですが、今回は斜めがけにするとやや幼くなりそうでしたので、ベルトの上部を結んでコンパクトに持ってみました。


vol.1の冒頭でもお伝えしましたが、私たちのショップはレディースだけではなく、フロアにはメンズを半分ほど取り揃えており、レディースにもどこかしらメンズな雰囲気を取り入れたりしています。甘くなりすぎず、かといってメンズライクすぎない、そんな曖昧なバランスが好みで、コチラのコラムでも楽しみながら、ご紹介させていただいてきました。
私自身、何をどんな風に着ようかと悩む年代ですが、最近はそんな思いも通り過ぎて、着こなしのルール(自分の中での?)を最低限守りながら、思い切って好きなように着て楽しんでいます。

約1年間にわたってコーディネートをご紹介させていただきましたが、皆様の琴線に少しでも触れるものがあれば幸いです。今までたくさんの物を見て着てこられ、ご自身のスタイルや好みを確立されている皆様にご覧いただくのは恐縮ではございましたが、私たちのコーディネートをご紹介できる機会をいただけて、とても嬉しく思っております。最後までお付き合いくださいまして、本当にありがとうございました! またお会いできることを楽しみにしております!

モデル・文:山本えり


cordinate item
コート:「Worker’s Nobility」Pocket Coat / Boiled Wool – Moss ¥46,000+ tax 
コート:「Worker’s Nobility」Pocket Coat / Boiled Wool – Dark Grey ¥46,000+ tax 
ワンピース:「blurhms ROOTSTOCK」Rough&Smooth Thermal One Piece ¥18,000 + tax 
シューズ:「NEEDLES」Suede Slip-On With Bow ¥45,000 + tax 
リング:「Touareg Silver」Ring 11 / Silver 100% & Ebonywood ¥13,000 + tax 
バッグ:「Aeta」SHOULDER S (DA45) ¥34,000+ tax 
バッグ:「Aeta」SHOULDER M (DA46) ¥45,000+ tax 
ストール:「ANSPINNEN」FINE SOFT AIR CASHMERE THROW ¥54,000+ tax 

cordinate item
ジャケット:「Worker’s Nobility」Midi Jacket / Boiled Wool – Dark Grey ¥33,000+ tax 
ジャケット:「Worker’s Nobility」Midi Jacket / Boiled Wool – Moss ¥33,000+ tax 
オーバーオール:「PAY DAY × WEST'S」CORDUROY OVERALL / BLACK ¥38,000 + tax 
オーバーオール:「PAY DAY × WEST'S」CORDUROY OVERALL / CAMEL ¥38,000 + tax 
ニット:「unfil」royal baby suri alpaca ribbed-knit high neck pullover ¥18,000 + tax 
シューズ:「"M"」LEATHER SHOES - Calla Lily ¥29,000 + tax 
バッグ:「Aeta」SHOULDER M (DA48) ¥33,000+ tax 

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アルポア

大阪府箕面市船場東1-9-6 南側1F
tel:072-744-7739
open:12:00~19:00
木曜定休
HP:https://store.alpoa.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/alpoa_minoh/

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