歳とともに着こなしは変わっても、フリーダムなスピリットは変わらない ミュリエル・ファヴァロさん Vol.2

大人になったら、着たい服
2021.03.03

スタイルを持ったニューヨークの女性たち。“自分らしい”おしゃれや暮らし方の流儀を現地在住のコラムニスト・上野朝子さんにリポートしていただきました。

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ほんの数か月の予定が
そのままずっとN.Y.に
70年代当時の
エネルギーに惹かれて


故郷のスイスからニューヨークに来たのは1976年、23歳のとき。

「学校の交換プログラムでダンサーとして数か月の滞在予定で来たのに、そのまま残ってしまったの」

70年代の住まいはウエストヴィレッジとイーストヴィレッジ。



「国籍、性別、年齢、学歴も関係ないダイバーシティなところと、アーティストたちが多く、そのエネルギーにも惹かれた。当時のニューヨークは、好奇心、チャレジ精神、ポジティブ、寛容、理解、であふれていた。スイスは、物事に対してとても真面目で、人と違うことをすると嫌がられた。私の自由を求める感覚は、スイスには収まらなかったのね。おしゃれに対する考えも、ニューヨークの暮らしで培った自由な精神が、今も根底にあるのを感じるわ。歳を重ねても、スポンジのようにニューヨークのエネルギーを吸収した70~80年代が、私のファッションのベースをつくっていると思う」

ステイホーム中に気づいた
「必要は発明の母」
何でも迎え入れられる
柔軟さが大事


「講師をしている学校では秋からの全クラスをオンラインで行うことになって、ステイホーム期間中は、その準備で忙しかったの。コミュニケーションを大事にしてきたから限られたソースで可能性や創造性、必需性を探す作業は、なかなか大変だった」

プライベートの時間はファーマーズマーケットへ行き、料理を作り、歩く、これを日々繰り返していた。それと編み物。編み物は、子どものころからずっと好きだったけれど、ステイホーム中は、メディテーションの時間としても楽しめたという。



「ある日、編み物をしながら『Necessity is the mother of invention.(必要は発明の母)』という言葉がふっと頭に浮かんだの。人は必要に迫られると、工夫を凝らして、さまざまな発明をする。どんなに困難なときも心を開いて、何でも迎え入れられる柔軟な姿勢を持とう。柔軟性こそ強さ。仕事もプライベートも、これからは、それを大切にしようって」

 

photo:GION text:上野朝子

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Profile

Muriel Favaro

ミュリエル・ファヴァロ

1953年スイス生まれ。1976年にダンサーとして渡米。その後、帽子とバッグのデザインを習得して「ケイト・スペード」や「DKNY」でデザイナーとして活躍。現在は、パーソンズ・スクール・オブ・デザインの講師を務める。

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