心が躍る「KEIKO NISHIYAMA」の色と柄で、日々にワクワクを【前編】

新人編集ツダのおしゃれ修行
2021.06.15

昨年から不定期連載でお送りしている「新人編集ツダのおしゃれ修行」。素敵なおしゃれさんを直撃し、色々教えてもらいながら成長していく新米編集のドタバタ劇を、気軽に、あたたか~く見守っていただけると嬉しいです!

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今回のおしゃれさんを紹介してくだったのは、ボタンの奥深さを教えてくださった「sumie」の宮園夕加さん


宮園さん「西山さんがデザインするテキスタイルは、独特の世界観があり、見ていると気持ちが華やぎます。普段はベーシックカラーの服が多い私も、彼女の色づかいを参考に、小物やスカーフでアクセントづけをするようになりました」

手に取る服は地味な色ばかり、いつも“無難な組み合わせ”になってしまうのが悩みの編集スタッフ・ツダ。特に春夏は心躍る色や柄に惹かれ、「かっこよく着こなしたい!」という憧れをひっそり胸に秘めています……。そこで、今回はファッションデザイナーの西山景子さんに、色や柄を素敵に取り入れるおしゃれのコツについて伺いました。


●緻密でいて大胆なテキスタイルが魅力の「KEIKO NISHIYAMA」


「KEIKO NISHIYAMA」を主宰する西山景子さんは、ロンドンカレッジオブファッション大学院を卒業後、2014年に自身のブランドを設立。ロンドンと東京を拠点に活動し、最近は全国各地の百貨店などでポップアップショップを開催しています。



2021年7月7日にはブランド初のショップ「ilo tarina(イロタリナ)」を東京・浜田山にオープン予定。「KEIKO NISHIYAMA」のテキスタイルの洋服や彩り豊かな作家たちのアクセサリー、靴、香りなどワードローブを彩るアイテムが揃い、トータルでファッションや日常のコーディネートを楽しめるショップとなっています。


店名は、フィンランド語の「ilo(喜び)」と「tarina(物語)」を組み合わせて名づけられました。「イロ」には日本語の「色」の意味もかけられています。「 彩り豊かで、多種多様な世界において、“喜びの物語を綴るように、『色々な』個性が美しく共存するように”という思いを込めました」



東京とロンドンの文化・アート・ファッションがミックスされ、「KEIKO NISHIYAMA」の世界観がギュギュッと詰まった空間で、お買い物を楽しめる1階。階段を上った2階は西山さんのアトリエとなっていて、今回は特別にお邪魔してきました!


目にすぐ飛び込んできたのは、彩り豊かで美しい色合いの洋服たち。初めて見る、独特の雰囲気に思わず引き込まれます……!

●テーマは品種改良を重ねた、空想の植物や動物

生地に描かれているのは、緻密で繊細なタッチの花や昆虫、海の生き物など。

「実はこれらは空想の植物や動物。手描きの絵で“品種改良”するというのが、ブランドのテーマなんです」とデザイナーの西山さん。




実在する生き物とは違う独自の美しい色合いで描かれていたり、遠くから見ると花に見えるが実は蝶というだまし絵のようだったり。


こちらは水仙ですが、花びらの一部はよく見ると椿になっています。シャープな水仙と丸い椿の相反する形を組み合わせた、現実では絶対にありえない花。美しいけれど、どこか不思議さを兼ね備えているのが「KEIKO NISHIYAMA」の魅力のひとつです。


「ブランドのコンセプトは『キャビネット・オブ・キュリオシティ(驚異の部屋)』。近世ヨーロッパの博物陳列室という意味で、今日の博物館の前身と言われています。自然物も人工物も分け隔てなく珍しいものがコレクションされた様子は、知的好奇心がくすぐられる楽しさと“奇妙な美しさ”を感じられます」



生命力にあふれる空想の植物や動物が描かれたテキスタイルが特徴的な「KEIKO NISHIYAMA」。その原点となっているのは、イギリス留学時代に見た風景庭園だそう。

「18世紀のイギリスでブームとなった風景庭園は、自然そのままの美しさが表現されています。イギリスで一番有名な『Stowe Garden 』を見たときは、心が震えるほど感動したと同時に面白さを感じました。本物の自然のようだけれど、人間の手によって作られた庭園。植えられている植物は、各国から輸入され、より美しく品種改良されたもの。ありのままの自然のように見えるけれど、実は作り替えられている。そうした“奇妙な美しさ”にインスピレーションを受け、それが私の制作の軸となりました」


200~300年前の植物図鑑や昆虫図鑑、自然史博物館、美術館などの資料をもとに重ねた研究が、緻密でクラシックなテキスタイルのデザインに繋がっています。






新しいデザインを作るときには、大元となるイメージ資料をアトリエの壁に貼り、コラージュを繰り返し、絵を描くことで、最終的に西山さんの手で“品種改良”がされていきます。

●色や柄のアイテムは、気分が上がる“元気の源”

「落ち込む日があっても、カラフルな色や面白みのある柄を取り入れると、不思議と元気をもらえます。学生時代、コンプレックスを抱えていた私は言葉にできない悩みに日々苦しんでいました。そんな時に心の支えとなったのが、おしゃれの力。色や柄のものを身につけるとポジティブな感情が生まれ、自信が持てたんです。顔色が明るく映ることで全体の印象も、気持ちも、そして人生も、大きく変わった。そんな経験から、心に迷いがある女性たちをおしゃれの力で元気を届けたいと思うようになりました」


西山さんのお話を聞いて、不安なことが多いこうしたご時世だからこそ、おしゃれの力に頼ってみたいなと思い始めたツダ。しかし、存在感の大きいアイテムでいきなり色、柄を取り入れることにはハードルが高い……。そこで西山さんがおすすめしてくれたのは、スカーフ。「ベーシックカラーの装いに合わせやすく、ワンポイントで色味を添えると簡単に着こなしも華やぎますよ」

後編では、「KEIKO NISHIYAMA」のスカーフで色、柄を楽しむおしゃれを教えていただきます。


→後編はこちらから

photo : 有馬 貴子

→その他の「新人編集ツダのおしゃれ修行」はこちらから

「KEIKO NISHIYAMA」

https://ja.keikonishiyama.jp/
instagram:@keikonishiyama

「ilo tarina(イロタリナ)」
「KEIKO NISHIYAMA」の服を中心に、東京とロンドンの文化・アート・ファッションがミックスされたショップ「ilo tarina」が7/7(水)にオープンします。
■住所 東京都杉並区浜田山3-34-17
■営業時間
OPEN 11:00 CLOSE 18:00
■お問い合わせ press@keikonishiyama.jp

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