「ユニセックス調の着こなし方」…おすすめ帖vol.71

おしゃれさんコーディネート
2021.12.25


『ナチュリラ』本誌でも、季節ごとのリアルクローズとそのおしゃれな着こなし方を提案してくださっている人気セレクトショップ「アナベル」。店主の伊佐さんによる「季節のおすすめ帖」連載コラムです。季節ごとのおすすめの品を月に2回、ご紹介しています。

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photo:川本浩太 text:伊佐洋平 model:伊佐奈々

 

「昔は似合っていたのに、最近似合わなくなった気がする」

そんな風に思うことありますよね。もちろん、人によってキャラが異なりますので、一概に年齢だけで固有のアイテムが似合わなくなったと言えるものではありませんが、お店を始めた当時34歳だった妻も44歳になり、そのスタイリングを10年し続けてきた僕は、そのことを最も感じながら日々を過ごしている一人です。妻の場合、ユニセックス調のお洋服が全般に昔より似合わなくなってきたように感じています。今日ご紹介するフリースも、それに当てはまるお洋服かもしれません。

 

 

フリースベストが人気だった、「COLD BREAKER(コールドブレーカー)」のショート丈のアウターです。ノーカラーで釦デザインですし、ややレディースに特化しているように感じますので、まだ苦手意識は少ないと思いますが、それでもあることを意識してコーディネートはしています。

 

その一つは、同じユニセックス調のボトムスを合わせないようにすること。それは例えばこのフリースに、普通のデニムを合わせるとか、チノパンを合わせるとか。特に全身で見た時のシルエットには、凹凸感が出る方がいいと思っています。

 

 

今回は、ボリューミーなパンツを合わせることで全体のバランスを考えています。

 

 

もう一つ意識していることは、色味を増やしすぎないこと。これはもちろん妻の場合にはそのようにしているということですが、ロングコートや女性らしいカーディガンを合わせる時以上に、シックにまとめることを心がけています。色よりも、素材感のバリエーションを取るようにしています。

 

 

同トーンでまとめて、小物はブラックでシックに。ボトムスにはボリュームのある、素材感のいいキュロットパンツを合わせています。素材感のいいものとは、デニムやチノよりも上質感のあるものや、女性らしいキュプラ素材など、フリースと一見、相反する素材という意味です。

 

異素材感、女性らしさというところで、首元にこういったネックウォーマーを足してあげると、さらに大人っぽく着ることができます。もちろん、そんなことをせずとも着こなしてしまうキャラの方もいらっしゃいますが。

 

 

カーキは実は、別な感覚でスタイリングしています。それはボトムスには同じユニセックス調のものを合わたということ。ややボリュームはありますが、同系色でもありません。気を使ったのは、シューズです。いつもの革靴やスニーカーではなく、パテントのちょっとだけヒールのある靴を合わせることで、スタイリング全体の印象も変わってきます。

 

 

さらに巻き物は、フリースとのテンションとかけ離れないような大判を選ぶことで、雰囲気を崩さずに、女性らしさを引き出します。

 

 

ユニセックス調ということは、男性も着そう、着られるお洋服ということですから、男性と同じ着方にならないように心がけています。

 

最後はブラックでスタイリング。シルエットに凹凸をつけるという意味では、ボトムスがボリューミーでなく、このフリースの場合はスキニーを合わせるのも一つだと思います。しかしそこは妻のキャラともアナベルのキャラとも異なりますので、やめておきます。

 

 

ややボリュームのあるロングギャザースカートを。そして冬にカゴを持つことで、フリースが引き立つような気がしました。

 

最後にネックウォーマーを足して完成です。

 

 

通常のポリエステルフリースではなく、ウール100%の羊毛をメッシュの土台に編み込んでいる構造のこちらのフリースは、よりしっかりとした質感で温かさも十分です。大人にも似合うかな?と思ってのセレクトですが、妻も含めてユニセックス調なお洋服に抵抗感のある方にも着ていただけると嬉しいです。ちょっとした工夫で、最近着なくなったものも復活する可能性がありますし、ぜひ参考にしてみてください。

 

それでは、今年も1年間ありがとうございました! みなさま良いお年をお迎えください。

 

 

フリース:コールドブレーカー ¥29,000+税

 

 

発売中の『ナチュリラ』冬号vol.56では伊佐さんが提案する移動手段別のコートの着こなしをご紹介しています。本誌もぜひご覧になってみてくださいね!

 

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アナベル

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