ボーダー迷子さん必見! 「シュヴァル プラス」のカットソー
名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。
フランス・パリ留学後、複数のフランスブランドに携わり、2018年春にパタンナーである夫と「シュヴァル プラス」を立ち上げたデザイナーの馬場わかなさん。ブランド名は、フランス語で馬を意味する“シュヴァル”に“プラス”を添え、たくさんの方に届きますように、という願いを込められています。
10代の頃からフレンチカジュアルが大好きで、「名品と言われているボーダーカットソーはほぼ着ました」と語る馬場さんが、満を持して発表したのがこちら。
「シュヴァル プラス」カットソー各¥14,300
※商品の価格は2022年3月現在のもので、表示は税込みです。
「ブランド立ち上げ時からボーダーアイテムを展開してきたのですが、このカットソーは洗濯やサンプルチェックを365日間繰り返し、完成形として昨年の秋冬に誕生しました。おかげさまでご好評をいただき、この春が2シーズン目になります」
袖を通して驚くのは、シルエットの美しさ。悩み多き中年取材スタッフの上半身が、若返ったように見えたのです!
「身幅を広くとってボディラインを拾わないようにしつつ、気になる二の腕は少し細めにしてメリハリをつけました」
ポケットの位置は、カジュアルになりすぎない真ん中あたりに。アクセントになっているブランドのアイコン“CV”の刺しゅうは、「フランスの古い図案集からヒントを得て、ブローチ感覚でつけ加えています」
インナーが透けにくい厚手なのに、しなやかさも兼ね備えた生地で、心地よさも抜群。
「素材は、希少な超長綿のスビンゴールドとスーピマをブレンドした上質なビアリッツ天竺。上品な光沢感と発色のよさも魅力です」
後ろ姿で気になるのは、首まわりが露出しすぎていないかどうか。このカットソーは、その心配も無用!
「肩のラインを少しフロントへ振ることで、後ろに抜けてしまうのを防ぎ、だらしなく見えない工夫を凝らしました」
首筋がきれいに見えるボートネックも人気要素のひとつ。
「着脱がしやすいよう、後ろに切り込みを入れています。あと、ネックの後ろの内側に布帛をつけて、首まわりがよれにくいようにもしました」
数多くのブランドが展開している定番アイテムだからこそ、着た時にこだわりの度合いが感じられるもの。
「私自身、働くための服が好きなので、このボーダーカットソーもユニフォームを意識して作りました。大人が着ることも想定してパターンも緻密に計算し、“The ベーシック”を超えることを目指したアイテムです」
おすすめのスタイリングをお伺いすると「定番のマリンパンツとのコーディネートです」という答えが。
「シュヴァル プラス」カットソー¥14,300、パンツ¥23,100
ブルーを合わせるとさわやかさが増し、ベージュならナチュラルに、赤ならレディライクにと、どのボーダーの色でも最高のマッチング。
ワードローブの一軍として活躍するアイテムは、体形や肌質の変化とともに定期的に見直したいもの。ボーダー迷子になっているそこのあなた、選択肢のひとつとしてみてはいかが?
photo:花田 梢 text:三宅桃子
TEL:03-5706-9575
公式サイト:https://cheval-plus.jp/
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