タートルネックニットがオバサンくさくなってない? Vol.2 ルノンキュル 木村牧子
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タートルネックが年齢とともに似合わなくなる原因のうち
・肩と背中の丸み
・バストの位置
この2つについての解決策は基本的に同じです。
まず、姿勢が悪くなることと、肉付き、この2つが重なって、だんだんと背中や肩のラインに丸みや厚みがついてくると、タートルニットがだらしなく見えてきます。防寒などの機能性の高い服、ラフやスポーティーな服ほど、おしゃれ度がなくなりやすいので要注意です。
タートルネックはデコルテに何もなく面積が広い分、体型をごまかしにくいアイテム。姿勢が悪いのも目立ちますので、寒がって縮こまっているように見えます。
また、バストについても、タートルネックは顎からバストトップまでの距離が最も長く見える形なので、もともとバストの大きい人には苦手意識があるでしょう。加齢によってバストの位置が下がってくると、実際以上に下がって見え、老けて見えます。トレンド傾向であるハイウエストボトムスなどを合わせると、ウエストに胸が乗っているようになっている人をよく見かけます。普段から、バストをいい位置にキープしてくれるブラジャーをつけることも大事ですね。
肩と背中の丸み、バストの位置この2つはもちろんからだにぴったりフィットしないニットを着れば解決はします。ですが、ブカブカを着ときゃいいという安易な癖がつくのはよろしくありませんので、美人塾では横に置いておくことにします。
上手にごまかすテクニックとしては、
・肩の位置をずらすこと。
・デコルテにアイキャッチを作ること。
・縦長ラインを作ることの3つです。
袖付け位置が肩幅よりも内側に入っているか、逆に下がっているほうが肩の丸みやバスト位置をごまかしてくれます。ただし、ほんの少しだけ肩幅より大きいショルダーラインは逆にからだが大きく見えてしまうので、わかりやすく肩の落ちているデザインや袖付けのないドルマンスリーブを選びましょう。
そしてデコルテにネックレスやスカーフなどアイキャッチがあると、胸や肩に目が行きにくくなります。ロングネックレスや垂らしたストールなどは、縦のラインでスッキリと見せてくれますので一石二鳥です。
その他に縦長ラインを作る方法は、カーディガン、ジレ、ジャンパースカートなどの重ね着でVゾーンを作る、リブ素材を選ぶ、などがあります。
寒いときほど、服は姿勢良く颯爽と着こなしてくださいね。生き生きした表情を心がけるのもお忘れなく。
服を着こなすうえで一番大事なのは、表情と姿勢や歩き方だなとつくづく思います。
今年一年「美人塾」をご愛読いただきありがとうございました。
書いている途中に私自身が、自分のことをはっと見直す瞬間が幾度となくありました。
おしゃれって自分にとってなんだろう。
どんな風に年をとりたいのだろう。
いろんな疑問に、おしゃれが自分の中で輝いたり、揺らいだりしながら、
次の1年も「美人塾」を書いていきたいと思います。
新しい年が皆様にとってさらに自分らしく人生を楽しめる一年でありますように。
Profile
木村牧子
「ルノンキュル」主催。関西学院大学卒業後、全日本空輸㈱で国際線CAとして勤務。退職後に転身し、子供の頃から夢だったデザインの道に進む。10数年間グラフィックデザイナー、テキスタイルデザイナーとして色や素材に関わる中で、「装い」や「色」が人の生きるパワーや自信と深く関わることに強く興味を引かれる。色彩学、心理学を学ぶうちに、「見た目」を通して人の内面、生き方を前向きに元気にさせる仕事をしたいと思うようになり、パーソナルスタイリング、イメージコンサルティング、パーソナルプロデュースの仕事を開始。現在は平日はデザイナー、週末はイメージコンサルタントとして活躍中。http://www.renoncule.net
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。