「コグ ザビッグスモーク」デザイナー・Noriko.Iさんに聞く がんばらないおしゃれと生き方 Vol.1

大人になったら、着たい服
2020.03.02

家でリラックスするときに着ていて
靴だけ履き替えれば
レストランへ直行できる。
そんな服が作りたかったんです。


大手アパレルやセレクトショップで、デザイナー、バイヤーとして活躍してきたNoriko.Iさんが、仲間の女性4人と立ち上げたブランドが「コグ ザビッグスモーク」です。「コグ」は、お父さまからプレゼントされたクマのぬいぐるみの名前。「ビッグスモーク」は、今、Norikoさんが生活の拠点としているイギリスが、曇りの日が多いことでついた別称なのだとか。昨年、日本での初めての展示会にずらりと並んだトップスやパンツ、オールインワンやワンピースなどは、なんとすべてがジャージー素材でした。

「自分が毎日着たいものを作りたいなと思ったんです。若いころは、あれこれいろんな服を着たけれど、今はラクに着られて、ちょっときれいに見えればいい。家のソファで寝転んで本を読んでいたのと同じ格好で、靴さえ履き替えれば、レストランにも行ける。そういう服がいいなと思って」

大人になると、やっと「家での自分」と「外での自分」の境界線を取り払うことができるようになるのかもしれません。がんばらないで、ありのままの自分で毎日を楽しむ……。作りたかったのは、背伸びをせず、等身大の自分で過ごすための服でした。


デザインする上で意識しているのは、「隠したいところを隠しながら、いかに隠していないように見せるか」なのだといいます。

歳を重ねると、どうしてもお腹や二の腕など、気になるところが出てくるもの。でも、「コグ ザビッグスモーク」の服は着ていてラクなのに体のラインがすっきり見えるから不思議。

たとえば一見ビッグサイズに見えるTシャツですが、ラグラン袖で肩が落ち体に添うので、しなやかなラインで着こなすことができます。メンズライクに見えるラガーシャツも、袖口がすっと細く、身頃が幅広いので、1枚着るだけで女らしいシルエットになります。

「首や手首、足首など、ここが細いとキュッと見えるというポイントさえキープしておけば、ほかが大きくても華奢に見えるんです」

ひと口にジャージーといっても、張りがあるものと、落ち感のあるものなど、素材によって微妙に違いがあるそう。

「体から離れたほうが痩せて見えるものと、体にフィットしたほうが痩せて見えるものがあって、『こう見せたい』という形と素材が合致していることが大事ですね」

 

→Vol.2に続きます


photo:近藤沙菜 text:一田憲子

 

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Profile

Noriko.I

1963年生まれ。大手アパレルでデザイナーとして活躍後、セレクトショップなどでバイヤーを務める。2010年に英国に移住。英国ブランドでデザイナー兼マーチャンダイザーとして働く。2018年に自身のブランド「コグ ザビッグスモーク」を立ち上げる。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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