黒い器を楽しむ

器店主の朝ごはん
2022.05.21

「くらしのもの siro」不動陽子さんvol.3

こんにちは。
5月の「器店主の朝ごはん」を担当させていただく、兵庫県西宮市の「くらしのもの siro」不動陽子です。
第3週目もよろしくお願いします。

今週も私のお白湯生活から。

こちらは以前、他のお店で買い求めた荒井智哉さんの酒杯です。
電気工具を使わず、のみと鉈を使って削ったり彫ったりして作られたこの木杯を手に納めると、そのあたたかみにほっと心が和らぎます。
木は手に持った時に熱くなく、軽いのが特徴です。
拭き漆で仕上げられているので、普段のお皿と同じように使えて、お茶でもコーヒーでもお酒でも気軽に使えます。
荒井さんは現在、木の器は制作されていなくて、ご自分の内側から湧き出てくる作品作りをされています。その1つ1つにやさしさが込められていてこれから作られるものや、広がりが楽しみです。

さて今週の家族の朝ごはんですが、大人も子供もおにぎりにすると、どうしてこんなにパクパク食べられてしまうのでしょう。
炊きたてのご飯をシンプルに塩にぎりにして、海苔で巻くだけで、ご飯がぐっと美味しく感じられる、おにぎりの不思議。

握っているいる時に力を入れすぎないよう、ふんわりとあまり形を気にせずにやさしく包みます。
きっと両手から私の心の中の ”おいしそう”という喜びも入っているのだろうなと思います。
それにきゅうりと人参の塩もみと、麺つゆで作った出し巻き卵、前の日の残り物をのせて。

この黒い楕円の器は高千穂で作陶されている壷田和宏さん、亜矢さんの作品で、こちらも他のお店での展示で買い求めました。
皆さんは黒い器はお持ちでしょうか?
漆器のお椀やお皿などは持たれている方もいらっしゃると思います。

黒い器は主役や脇役をぐっと引き立たせる魅力があります。

単体で見るよりも使って初めてその底力を感じます。
今までは明るい色の器ばかり気になっていた方も一度黒いお皿をお試しになって下さい。いつものご飯がぐっと引き立ち美味しく感じられるはずです。
今週も読んでくださりありがとうございました。

【使った器と生活道具の紹介】
木杯 荒井智哉さん @_tomoya_kun_
ご飯炊き鍋 十場あすかさん @asukajuba
炭化焼締めのお皿 壷田和宏・亜矢 @tsuboaya005
竹のお箸 下本一歩
ガラスのコップ 吹き屋

掲載の器は私物になりますので、現在は制作されていないものもあります。
では、次回もよろしくお願い致します。

→「くらしのもの siro」の記事はこちらから

→その他の『器店主の朝ごはん』はこちらから

くらしのもの siro

兵庫県西宮市羽衣町7-27 1F
TEL&FAX:0798-56-7300
営業時間:10:00 – 17:00
定休日:日曜
http://www.siro-kurashi.com
Instagram:@siro_kurashi

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