宝石みたいなお菓子「さじ洋菓子店」
〜「PETIT BONHEUR」より vol.21 〜
「さじ洋菓子店」との出会いは、かれこれ5年ほど前のこと。取引先から、おみやげとして手渡された長封筒サイズの白いラミネート袋。中にはクッキーが入っていました。
一枚ほおばった瞬間、バターとナッツの香ばしい香り、そして丸みのある甘さが口いっぱいに広がり、あまりの美味しさに思わず笑みがこぼれしまうほど。ふふふふふ…。
袋からごそごそと取り出すクッキーはすべてちがう種類のもので、次はどんな味だろう? と、子どものようにわくわく。食べ終わるとなんだか一冊の短編集を読み終わった後のような満足感とほんの少しの寂寥感。小さな袋の中で繰り広げられている、「さじ洋菓子店」の世界観にすっかり魅了されてしまいました。
「いつかお店のお客さまにもご紹介したいなぁ…」
そんな想いを心の片隅に抱いていたところ、お店の“ごあいさつギフト”として焼いてもらえることになりました。PETIT BONHEURのロゴをあしらった白い缶に、いろんなクッキーが詰められたようすはまるで宝石箱みたい。予想どおり、お客さまの反応も上々。(写真は「塩とバターのサブレ」。フランスのゲランドの塩を使用されています。菊型に抜かれたサブレたちがキレイにならんでいる様子がかわいいのです。)
それから、バレンタインデーなどのギフトシーズンには、送ってもらうようになりました。店頭に並べると告知する間もなく、瞬く間にお嫁にいってしまうほどの人気です。(写真は、ラベンダー入りのレモンケーキ。)
新しく入荷したグラノーラ「ラムレーズンと花」には、春の花から採れた蜂蜜が使われています。ラムレーズン好きにはたまらない大人の贅沢グラノーラ。ミルクやヨーグルトとの相性は抜群です。
「さじ洋菓子店」を運営しているのは、久保木慈乃さん。福島県の白河にアトリエを構え、店舗を持たずに一人で切り盛りしています。
久保木さんがつくるお菓子をひとことで表現すると、「清々しい」。
素材同士が主張することなく、おのおのがさりげなく佇みながらも、きちんと、ていねいにその役割を全うすることで素材のよさが際立ちます。素朴でありながら洗練されたお菓子には、そんな清々しさを感じます。
きっとこれは作り手である久保木さんの人柄そのもの。久保木さんとの普段のやりとりから感じる細やかな心配りに触れ、商品に添えられた手書きのメッセージを見るたびにそう思うのです。
ひとつひとつ物語を紡ぐようにていねいに作られている「さじ洋菓子店」のお菓子。これからも一人でも多くの方に、このPetit Bonheur(=小さな幸せ)をお届けできればと思います。
熊本県人吉市五日町26-1
TEL:0966-22-1236
営業時間:12:00-19:00
定休日:火曜
Website:https://petit-bonheur.com/
Online Shop:https://shop.petit-bonheur.com/
Instagram:@petitbonheur.inc
FILLING(フィリング)
熊本県人吉市九日町34-2
TEL:0966-32-8400
営業時間:10:00-18:00
定休日:不定休
Instagram:@filling11044
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