宮崎編vol.2 人と人がつながるギャラリー「はなうた活版堂」「Sometimes」
宮崎牛やチキン南蛮、完熟マンゴーなど豊かな食材の宝庫でもある宮崎県。おいしい食事と南国ならではの大自然に癒される旅がおすすめですよ。
最近、宮崎市にはおしゃれで面白いお店が続々とオープンしているそうで、そのホットな情報を教えてくれるのは、オーダー家具と木工品、雑貨のお店「クローナ」の店主・大島純子さん。14年前から宮崎市でお店を営んでいる大島さんだからこそ知っている、地元の人に長く愛されているお店から最新のおすすめスポットまで、たっぷり教えていただきます。
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宮崎編2回目となる今回は、数年前の東国原県知事の際に有名になった宮崎県庁の近くにあるギャラリーを2件ご紹介します。
まずは「はなうた活版堂」。「はなうた活版堂」は脇川夫妻が営む、活版印刷とデザインを主とするデザイン事務所兼ショップです。
小さなビルの1階には、これまでにデザイン制作で携わった商品や地元作家の作品、そして店主が純粋に良いと思ったものが置かれています。
思わずクスッと笑ってしまう愛嬌あるオリジナルスタンプはひそかな人気商品です。
ショップ奥がデザイン事務所になっていて、ここで活版印刷なども行われています。
そして小さな階段を上がった2階はフリースペース。
年に数回、面白い企画展や個展、ライブイベントなどが催されています。
暖かな上着が恋しくなり始めたこの日は、毎年恒例の「鬼笑展」が開催されていました。
”来年のことを言えば、鬼が笑う”
鬼もおもわず笑ってしまうようなモノやヒトが集まる、少し早いお正月準備展です。
県庁や物産館に近いという立地から、宮崎のお土産屋さんという役割も担っているそうで、確かにパッケージ依頼の多くは、地元のこだわりある生産者さんからのもの。
大きなお土産屋さんのものとは一味違う、宮崎県産のものがここにはありますよ。
今年のイベントはまず2/8にミュージシャンのICHI(イチ)さんのライブから始まり、初夏には毎年人気の福岡のイラストレーターoshowさんの個展も予定されているそうです。
2階のフリースペースは”好き”を自由に表現できる場所を作りたい!という思いから生まれたそう。純粋な”好き”を追求する脇川夫妻の周りは、同じような”好き”を持った人たちが自然と集まり、いつもわいわい楽しそうです。
そして「はなうた活版堂」からほど近い「Sometimes」。
普段は「ウフラボ」という屋号でデザイン業をされている平野由記さんのギャラリー兼事務所です。
3年前に福岡から宮崎に戻ってきた平野さんは、フリーのデザイナーとして人と関わる接点を持ちたいとこのギャラリーを開きました。
ちょうどその頃、宮崎出身のイラストレーターオカタオカさんの本県初の個展の話が舞い込み、開催することに。どれくらいの人が来てくれるだろうかと始めは不安もあったそうですが、いざ開催してみると不安に反して大盛況に終わりました。
宮崎にもアートを欲してる人たちがいて、きちんと情報が届けば足を運んでくれるんだ!というこの体験から、作品を作り見せたい人とそれを見たい人が出会える場所、そして互いに触発される場所にしていきたいと、思いを新たにしたそうです。
この1年間に個展が開催されたアーティストは、オカタオカさん、Oki Kenichiさん、ステレオテニスさんなど。そして昨年12月には宮崎出身の写真家トヤマタクロウさんの、これまた本県初の作品展が開催されていました。
「どのアーティストも知り合いだったり、知人からの紹介という縁でたまたま繋がったんです」と柔らかな笑顔でお話しされる平野さんを見て、この方自身が磁石となり素敵なご縁を引き寄せているんだなぁと思いました。
地元を離れて活躍するアーティストにとって地元開催というのは特別な思い入れがあるんだとか。
そんなアーティスト達の受け皿になりつつ、県内外を問わずいろんなご縁を繋げていきたいそうです。
デザイナーという仕事とギャラリーを兼務されているため、「Sometimes」はその名の通り時々オープンしているギャラリーですが、今後も平野さんの強い磁場に引き寄せられるアートやカルチャーに期待しているのは、私だけではないはずです。
text:大島純子
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宮崎市川原町5-12 真ん中ビル1階
TEL:0985-40-1807
営業時間:10:00-17:00
OPEN: 月~金(不定休あり)
http://hanauta-kappan.com/
Instagram:@hanauta.kappan
Sometimes
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宮崎市宮田町11-29 1F
(スケジュールはInstagramでご確認ください)
https://oeuflab.com/
Instagram:@sometimes_miyazaki
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