私ならではの使い方、ずっと大切に 「四十沢木材工芸」の‟長木瓜盆”

今日のひとしな
2022.11.24

~「伝所鳩」より vol.24 ~

食べものをのせて食べる器には、木の素材はどうしても汚れが気になってしまうのもあってあまり多く使われません。しかし、ステンレスやアルミにはない温かみがあるのも木です。


石川県の伝統工芸品として有名な輪島塗。漆器のほとんどは分業で、一つの器を作るのにさまざまな工程に何人もの職人が携わり出来上がります。

実は、漆が塗られた美しい器には、そのもとになる塗料を塗る前の材料の木を粗挽きした木地(きじ)を作っている人がいることをご存知でしょうか。


石川県輪島市の「四十沢木材工芸(あいざわもくざいこうげい)」は、伝統工芸である輪島塗の漆器用の木地を長年に渡って作ってきた会社です。


残念ながら、近年は産業が縮小。ですが、もっと多くの人に「木の持つ温もりを身近に感じて欲しい」と、


敢えて塗料を塗らず、‟木地そのもの”を製品化してできたのが、オリジナル木製品‟KITOシリーズ”です。

‟KITOシリーズ”の中で、私たちが特に愛用しているのが「長木瓜盆」。

できるだけ木の良さを感じてもらいながら、使いやすさお手入れのしやすさにもこだわり、表面にはガラス塗料を施すことで、耐水性があり汚れがつきにくいよう仕上げられています。サラサラとしてまるで無塗装のような手触りで、無垢の木の表情をそのまま活かしています。

「長木瓜盆」の素材は栗の木。栗の木は、硬めの木で水にも強いことから家具や水回りにも使われ、漆器にもよく使われます。

長木瓜盆にはサイズが3つあります。

小サイズは、湯呑みとお菓子を添えて小さめなワンプレートにしたり、普段よく使う物を置く器に。


中サイズは、二人分の湯呑み、急須を一緒にお茶セットにしたり。

大サイズは食卓へ運ぶお盆でも、一人分の食事プレートにしてもいいですね。

当店のお客様も、「お手入れのことを考えるとついついプラスチックを選んでしまうけど、とっておきの茶器を使う時、この盆にのせると決めてます」と生活の中で、ほかのアイテムと使いわけしながら楽しんでいるそうです。

日用品や雑貨は、買ったから毎日使わないといけない、ということはありません。「今日はこれにしよう」とか、使う時まで休ませて「この季節になったから」といって出してくるのでもいいです。

それぞれに役割があるので、自分の暮らしに合わせて、長く使うことが大事だと思います。

 

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伝所鳩(でんしょばと)

住所:兵庫県豊岡市日高町祢布967
営業時間:11:00~17:00
定休日:月曜・火曜・水曜
お問い合わせ:https://denshobato.tokyo/contact
HP:https://denshobato.tokyo/
instagram:@denshobatotoyooka 

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