長く大切に使いたい三和織物の刺し子織

今日のひとしな
2023.05.15

~「MATHERuBA」より vol.15 ~


本日の今日のひとしなは、福島県伊達市に工房を構える三和織物さんの「刺し子織」。
十数年前になりますが、少し寒くなってきた頃に、会社でお世話になっている方の首に巻かれている巻物に目を惹かれました。


幾何学模様のような・・・よく見ると刺し子の施された巻物。
程よく使い込まれ、柔らかくふわっと空気を包み込んだような、肌触りのよさそうな素敵な刺し子の巻物でした。
お聞きすると、お仕事でお付き合いのある織物屋さんの刺し子の布との事。
その後紹介して頂いたのが、三和織物さんとのお付き合いの始まりです。


東北地方で昔から盛んだった「刺し子」。
服の保温や補強の為に、布に糸で一針一針、縫いを施す技法です。
その「刺し子」を手縫いではなく機械織にしたのが、三和織物さんの「刺し子織」。
この布を織る事ができるのは、日本で唯一、三和織物さんだけなんです。
明治から続く、現在4代目の大峡健一さん。
若いころに、民藝運動の創始者、柳宗悦氏の甥、織染色家の柳悦考氏に長年に渡り師事され、1979年には日本民芸館賞を受賞された経歴の持ち主。唯一無二の独自の刺し子織を作られています。
経歴を知ると凄い方なのですが、いつも注文をするとお電話を下さり、商品の事や近況を話して下さる気さくな方です。
昔ながらの織機で、織りと刺し縫いを同時に仕上げていく刺し子織は、毎日の気温や湿度により織機の調整をしながら、1時間に1mしか織る事が出来ないそう。
丁寧に少しずつ織られる刺し子織の布は、柔らかな手触りと織の美しさ、丈夫さが魅力の大切に使いたいと思える特別な布です。
東日本大震災で大峡さんも一時避難を余儀なくされていましたが、今は福島に戻られ東北復興を願い日々制作に励まれています。


当店でお取り扱いしている紋刺し子。
複雑な模様の幾つもの柄が重なり合ったデザインは、温かみのある、それでいてモダンなデザイン。
よく見ると表と裏の模様の出方が違い、刺し子織の面白さ、奥深さを感じます。


小さな布は、毎日のお弁当包みに。
私は10年近く使っていますが、使う程に生地は柔らかくなり、刺し子模様もよれる事は無く、生地の丈夫さを実感しています。


大きな布は、重箱やかごを包む風呂敷として。
テーブルに敷いたり、棚や収納の目隠しにもおすすめです。
温かみのある美しい刺し子織の布。長く大切に使いたいと思える”ひとしな”です。

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