伝統を守り制作される「梅木本種子鋏製作所」の手打ちの本種子鋏

今日のひとしな
2023.05.24

~「MATHERuBA」より vol.24~


鹿児島には、伝統を守り継承されている職人さんが多くいらっしゃいます。

今日のひとしなは、鹿児島県種子島に工房を構える「梅木本種子鋏(うめきほんたねばさみ)製作所」の鍛冶職人・梅木昌二さんの作る本種子鋏。


種子鋏の歴史は古く、1543年、鉄砲伝来とともに種子島に伝わった唐鋏が種子鋏のルーツと言われています。

昔から、良質な砂鉄が取れる種子島には、鍛工技術のすぐれた職人が多く住み、刀や鉄砲製造が盛んに行われていました。廃刀令後、その伝統的な技術で作られる鋏や包丁が島の伝統産業となり、昭和初期までは多くの鍛冶屋が在ったそうです。

本種子鋏の伝統と技術は、鍛冶職人の牧瀬家が代々守ってきましたが、2016年37代目の牧瀬義文氏が他界し、1000年以上続いた牧瀬家の歴史は途絶えてしまいました。

その牧瀬家の後を継いだのが、37代目唯一のお弟子さんだった梅木昌二さん。本種子鋏の伝統的な技法を守り、全ての工程を手作業で行う唯一の職人さんです。


梅木さんの作る本種子鋏は、実際に使ってみると切れ味の良さに驚きます。
また、「シャッキ、シャッキ」という刃がこすれ合う感覚が手に伝わってきます。これは、刃に「ねり」と呼ばれる種子鋏特有の反りがある為。
この反りがあることで刃と刃が1点で交わり、切るたびに自然に研がれ、切れ味を損なわずに長く使い続ける事ができるのだそう。

刃は、鍛接と呼ばれる鋼と地鉄を重ね合わせ、すべて手打ちで作られる日本刀と同じ製法。


熟練の職人にしか出来ない、多くの工程を経て丁寧に作られる鋏は、1日に3丁ほどしか作れない貴重な鋏です。


MATHERuBA giftではそれぞれの用途にあわせて4~8寸までご用意しております。

4寸は糸切りや細かい作業に。
5、6寸は幅広い用途に。
7、8寸は大きな紙や布の裁ち鋏として。


二枚の刃が擦り合い切る種子鋏は、「共に道を切り拓く」という意味で、贈り物としても喜ばれています。

伝統を継承しその技法を守り制作される「梅木本種子鋏製作所」の種子鋏は、まさに大切にしたい一生モノの一品です。

■梅木本種子鋏製作所

 

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