築55年の実家の納屋をフランスの田舎家風にリノベーション【茨城県】

Comehome!
2022.10.17

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

予算をかけずに憧れの住まいを手に入れるべく、フォトスタジオ「Atelier Noelle」を運営する稲川さん夫婦が選んだのはご主人の実家の庭に立っていた納屋。太い梁や柱を生かして、フランスの田舎に建つ家のようにリノベーションしました。

この記事は『リノベーションでつくる こだわりヴィンテージハウス』より抜粋しています。
その他のリノベーション施工実例はこちらより。

梁などの木部は全部磨き上げました。床は松の無垢材で、「ワトコオイル」のナチュラルとダークブラウンを4対1で混ぜて塗布。

【稲川さんのお宅のリノベーションDATA】
築年数/55年
間取り/2階建て納屋+1部屋→2LDK+WIC+パントリー+バーコーナー+米保管倉庫
延べ床面積/107.8㎡(1階53.9㎡ 2階53.9㎡) 
物件購入価格/ご主人の実家の持ち物なのでなし
リノベーション費用/2000万円
リノベーション面積/123.76㎡
施工/谷田部建築

間取りの変更アイデア

主なリノベーション箇所/外壁断熱工事、新規の床張り、2階の一部を吹き抜けに、玄関・リビングの一部・お米保管倉庫増築、リビングダイニング・寝室・アトリエ・キッチン・サニタリー・バスルーム・トイレ・バルコニー・外階段新設、屋根ふき替え、外壁工事など。

室内にドーマー窓や
木羽ぶきの屋根を施工

2階の床の中央部分をくりぬいて、吹き抜けに。アーチ形のドアの向こうが玄関。

屋根は板と板の間隔を開けて張る木羽ぶきに。

ドーマー窓をつける夢を大工さんのアイデアで室内で実現。実は冷蔵庫隠しなんです。

タイルは主人のお母さんと私が一緒に張りました。窓は「アンダーセン」のペアガラス窓。

 私たち夫婦が住まいに求めた夢は、庭で野菜やハーブを育てながら、フランスの田舎に立っているような素朴な家でのんびり暮らすことでした。というのも、憧れの建物があったんです。茨城県結城市にある「カフェ・ラ・ファミーユ」というカフェ。漆喰塗りの素朴な建物で、床には使い込まれた古材が敷かれていて、心がほっこりする空間で。
 新築も検討しましたが、主人の職場に近い土地は高くて、手が出せません。そこで、主人の実家の庭に立つ納屋をリノベーションさせてほしいとお願いしたんです。車庫兼物置状態になっていたけれど、造りは頑丈で広さも充分。太い丸太の梁も魅力でした。うれしいことに「オッケー」をもらって、すぐに主人と、「カフェ・ラ・ファミーユ」を建てた大工さんのもとに車を走らせました。

 

2階は真ん中を抜いて回廊に小部屋を設けました
小さなバルコニーもプラスして

2階は吹き抜けを囲む形。赤い屋根の部屋は私のアトリエ。

わが家の薪ストーブ「ハ―スストーン」のシェルバーンは煙突代、工事費を入れて100万円でした。

階段を上がると寝室に出ます。カーテンの奥は2畳ほどのクロゼット。ホコリよけに上を布でふさごうか検討中。

ここはアトリエ。布小物を作るのが好きなので、ここで人形や洋服を作っています。

小上がりの上にマットレスを敷いています。ユニットバスを入れるため、床を上げなければならず、この部分を利用。

 まずは、大工さんに希望をひととおり伝えました。リビングダイニングは広くとって、壁は漆喰塗り、床は無垢材に。レンジフードは「クックフードル」に。あとは、大工さんのセンスにまかせます!って。ただ、少しでも費用は抑えたいところ。それで、壁塗りや床板の塗装、タイル張り、コンクリートはがしは自分たちですることにしました。
 ところが、工事が始まった半年後、鬼怒川の氾濫で1階が土砂に埋まってしまっう惨事に。でも、水がたまる場所がわかり、排水をよくする工事ができたのは幸いなこと。住みはじめてわかったのは、冬がとにかく寒いこと。1階の床下が低くて断熱工事ができなかったからです。薪ストーブの暖気も2階に行くので、今年は断念対策を練りました。フランスの古い家を目指したのですから、そんなことも楽しんでするつもりです。

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