“Stay Home” 中に変わった「おへそ」について聞いてみました Vol.1
今まで当たり前だった生活が、当たり前でなくなったとき、きっと新たなおへそが生まれているはず。6人の方に、この状況を体験して考えたこと、感じたことをうかがってみました。
「仕事」「うちのこと」「外のこと」の
3つのバランスが取れるように
若山嘉代子さん
「深く考える余裕もなくテレワークが始まったんです」と若山さん。事務所からパソコンや仕事道具を運んできて、いつもはお茶道具を並べていた部屋の一角に仕事コーナーをつくりました。
「仕事が好きで、第二の定年が過ぎている年齢なのに、私はいつまで仕事をするのだろう? と思っていました。仕事ばかりしていて、ほかのことが犠牲になっているなあと感じていて、仕事を縮小しないと、思い描いているような暮らしはできないと思い込んでいたんです。でも、今回あっという間に『仕事』と『うちで過ごすこと』がフラットに並んで、一日じゅう好きなことをしている気分でした」と語ります。
仕事の合間にキッチンに立ち、煮物を作ったりジャムを煮たり。
「緊急事態宣言解除後、ひとつ、ふたつと『できること』が戻ってきても『仕事』『うちのこと』『外のこと』の3つのバランスがうまく取れるようになるといいなと思います」
『暮らしのおへそ Vol.30』より
text:一田憲子
Profile
若山嘉代子
武蔵野美術大学卒業。1980年に大学時代の友人、縄田智子さんと2人でグラフィックデザイン事務所「レスパース」を立ち上げる。料理本を数多く手がけ、堀井和子さん、有元葉子さんをはじめ著者からの信頼も厚い。http://www.lespace.jp
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