「誰のため?」を忘れない ― 麻生要一郎さん Vol.1
相手の顔を思い浮かべ
段取りを考える。
それが料理の楽しさです。
2DKのマンションのキッチンは、決して広いとは言えないが、手を伸ばせば必要なものすべてに届く。食器棚はなく、カウンターの上に出番の多いお皿を重ねて。麻生さんにしかわからない秩序ですべてがスタンバイ。
麻生要一郎さんのインスタグラムには、よく晩ご飯の食卓がアップされます。「本日もお疲れ様でした!」というひと言と共に、ずらりと並んだおかずのおいしそうなこと!
「本当にふたりで食べ切っているんですか? ってよく質問されるんです」と笑う麻生さんは、雑誌の撮影現場やコンサート会場、舞台へのお弁当のケータリングでひっぱりだこ。
そんなお弁当作りや、日々のご飯作りにはひとつの約束ごとがあります。それが、「今日食べるものは、今日作る」ということ。
まずだしをひく
おかずを作りはじめる前に、まずはだしをひく。利尻昆布をたっぷり使い、かつお節はやや控えめに。「昆布をたっぷり使うのは、養子になった姉妹から教わりました」。しっかりと奥行きのある味わいになるそう。これで煮物やおひたし、みそ汁などを。
葉野菜はゆでてから冷やしておく
「おひたしは冷えていたほうがおいしいので」。菜の花やほうれん草などの葉野菜は、ゆでてキッチンペーパーでしっかり水分を取り、冷蔵庫で冷やしてからあえる。ごまあえ用のごまは、鍋で煎いると香ばしさが全然違う。
photo:馬場わかな text:一田憲子
『家事のしくみを、整える』より
Amazon / 楽天ブックス
Profile
麻生要一郎
茨城県出身。実家の建設業、知人のカフェの手伝い、宿の運営を経て、現在は養子縁組をした姉妹の介護をしながら、お弁当のケータリングをする。
Instagram@yoichiro_aso
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。