ワタナベマキさん 近頃変わったこと【後編】
06
温泉宿で見つけた
懐かしかわいい優れもの
この冬に、仕事で訪れた宮崎の湯之元温泉。山裾にある本当にのどかな温泉で、ほんのりパチパチする炭酸泉がとても気持ちよく、仕事でありながらしっかりリフレッシュしてきたそう。
さて、そこの玄関にあったのがこちらの健康サンダル。
「履いているだけで足ツボを刺激できるというものなのですが、なんだか妙に、おしゃれに見えませんか? 一緒にいた取材スタッフたちも『このレザー(本当はたぶん合皮)にスタッズが打ってある感じ、実はちょっとモード感あるよね』『見ようによってはセレクトショップに売ってそうでもある(笑)』なんて大盛り上がり。ただ……ちょっとふざけて盛り上がるみんなを横目に、私は本当にこれがほしくなってしまったんですよね。履いてみると、なんとも言えずイタ気持ちよくて」
温泉の方に聞くと「スタッフが置いて行ったもので、どこで買ったかわからない」とのこと。そこで“足ツボサンダル”“石”などで検索してみたら、ネットショップにヒットして、あっけなく発見。数日後には無事、このようなモードな(?)足ツボサンダルが届いたというわけです。
履くと石が見えなくなるので、「近所へのお出かけなら……履いていけるかも!?」。もっと派手な、赤やピンクなどのバリエーションもあるそう。
07
九州に行ったら
日本酒が進化していた!
「ワインも好きだけれど、近頃はいっそう日本酒に興味が湧いて」なんてあちらこちらで話していたら、ありがたいことに日本酒を味わう仕事が舞い込んでくるように。
「日本酒はお米の味で決まるといいますが、地域ごとに味わいが全然違うんですよね。最近、とくに驚いたのが佐賀の日本酒のおいしさ! 日本酒は、キリッと辛い男酒と、まろやかな女酒に分かれるそう。私は今まで、キリッとした男酒派でしたが、佐賀で女酒のおいしさに目覚めました」
お気に入りは、東鶴酒造「AZUMATSURU」のホワイト。主に焼酎に使われる“白麹”を使って醸造したお酒で、とても香り高くフルーティー。
「それでいて甘さが強いわけではなく、和食だけでなく、イタリアンなどの洋の食卓にも合います。ラベルデザインも素敵なので、手土産にも重宝しています」
「同じ佐賀ということで、手に入るなら呼子のイカと合わせたい!」。飲み口が薄く繊細な木村硝子のワイングラスで。
08
ボブスタイルの
ヘアケア
もともとのくせなのか、ボブスタイルにしてから、ときどき髪がぴょこんと跳ねてしまうことがあり、どうしたものかと悩んでいたワタナベさん。
「美容師さんに相談したらおすすめされたのが、韓国で話題になっている“水トリートメント”。シャンプーをした後、髪にもみ込むようにつけて洗い流すと、すごくしっとりするんです。1週間に2度ほどでOKという手軽さと、水のようにさらっとした触感なのも使いやすくてお気に入り。ヘアケアって、ついおざなりにしてしまうけれど、これなら続けられそうです」
“水トリートメント”と呼ばれる商品はいろいろ。ワタナベさんが今使っているのは「Deep Layer」のもの。
09
推し活と
デジタルデトックスから
学んだこと
「2022~23年前半は、我ながら“推し活”に明け暮れていたなあ、と思います。もちろん今も推しは、推し続けていますが、ちょっと冷静になれたかも(笑)」
そのきっかけは、コロナ禍でずっと行けていなかったハワイを旅したこと。SNSを断ち、本当に必要なこと以外はスマホもタブレットも見ないデジタルデトックスをして、目の前のことだけに集中する時間を過ごした影響が大きかったそう。
「もともと韓国ドラマにハマったことで始まった私の推し活。俳優としての彼が好きだったはずなのに、いつの間にか『素の彼に会いたい!』『日本に来ているのなら、なんとしてでも会いに行かなくちゃ!』と、普通の感覚とはちょっとズレてきてしまっていたんです。推し活がはじめてだったので免疫がなく、ハマりすぎてしまったのかもしれません(笑)。絶えずSNSを追いかける日々を送っていましたが、デジタルデトックスをしたことで、もっとシンプルに俳優としての彼の演技や作品を純粋に楽しみ、応援するのが本来のファンの姿なのかもしれない……と、はたと気づいたのです」
「ネットの情報って求めていくと本当に際限がなくて、興味のある事柄が次々と出てくるものだから、気づけば驚くほど時間を消費していることも。結果的に自分の周りにあることに気を配りきれなくなっていた気がします。目の前のことにしっかり向き合い集中しよう、と改めて思いました」
そこで最近楽しんでいるのは、近所の映画館で早朝に上映している映画を観ること。大きなスクリーンでその世界に没頭し、観終わってもまだまだ午前中。そこから買い出しをしたり、仕事に取り掛かったり、時間を有意義に使えるのもいいいところです。
10
庭のアップデートを
少しずつ
今のマンションに引っ越しをしてもう2年ほどになるのに、なかなか本格的に手を入れることができなかった庭。最近、ようやく形になってきました。
「前の家では鉢植えだったものを地植えにしたり、ずっと植えたかった金木犀やミモザを植えて生垣を整えたり。この秋は、念願だった“本当に自家製”の金木犀シロップを実現。庭仕事は四季ごとに楽しみがさまざま。『ハマったら大変になるかも』と思いつつ、植えたいものがどんどん思い浮かんで、ワクワクしています」
庭にさまざまな緑があると、季節の移り変わりを家にいながらにして感じられるのがいいところ。
撮影後のおまけ♥
取材の前日、買い出しにいったお店で早くもグリーンピースを見つけたというワタナベさん。季節先取りのグリーンピースを一番おいしく食べられるというリゾットを作ってくれました!
おいしいオリーブオイルとチーズをたっぷりと。やさしく幸せな味わいでしたー。
次回もお楽しみに~。
text:福山雅美
Profile
ワタナベマキ
グラフィックデザイナーを経て、「サルビア給食室」として料理家の活動をスタート。独立後は、雑誌やテレビなど活躍の場を広げ、レシピ本も多数出版。
instagram「@maki_watanabe」
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。