【広々と心地いい部屋リノベvol.2】ロフトで収納力をぐんとアップさせた住まい
連載「大人の住まい替え」では、これからの暮らしを見つめ直した先輩方の住まいをご紹介します。今週お届けするテーマは「広々と心地いい部屋リノベ」。家族のライフスタイルに合わせた間取りや使い勝手のいい収納ですっきり部屋を叶えた住まい、広く感じられる設計デザインの家など。どの住まいにも共通していたのは、 “住む人の利便性をとことん考えた”というポイントでした。
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Nさん夫妻の場合
本日は「ロフトで収納力をぐんとアップさせた住まい」をご紹介します。新築の家は妥協をしながらの選択が多いと感じ、Nさん夫妻は中古マンションを購入し、リノベーションをすることに決めました。趣味のアウトドア用品などモノが多い夫妻の心配事は、収納の大きさ。「収納も内装も、全てに納得のいく住まいにしたい」という想いをリノベーションによって、どのように叶えたのでしょうか。
新築分譲マンションを契約する目前で……
最初は新築分譲マンションを購入する予定で、「後は判子を押すだけ」という契約一歩手前まで進んでいたNさん夫妻。マンションの設備や周辺環境は満足していましたが、立地や内装に関しては選択の幅が非常に少なく、妥協に妥協を重ねて選んでいる感覚があったそう。
「不動産屋の方に『全てにおいて思い通りにすることは難しいので、徐々に納得していけばいいのでは?』と言われたときに、自分の理想とは違うと思い、新築マンションの購入は見送ることにしました」
100%納得できる住まいをつくるために、リノベーションを選択
新築マンションの契約を見送った後、本格的にリノベーションについて調べ始めると、「中古マンションを買ってリノベーションすることが、自分の住まいに100%納得できる方法だ」とNさん夫妻は気づきました。
「気に入った場所に建っているものの中から選ぶことができるので、選択の幅が広がります。住環境についても住んでいる人にあらかじめ聞くことができて安心。立地環境や内装に関して、自分の住まいに納得できるのはリノベーションしかない! と感じました」
収納の少なさをロフトで解決
そうしてNさん夫妻が購入したのは、リビングダイニングからたくさんの緑と東京湾が見渡せ、抜群の景色を楽しむことができるマンション。壁式構造のため間取りの変更が難しいのですが、既存のもので十分満足をしていたそう。しかし、唯一の心残りは収納の少なさで、リノベーションによってどうにか改善できないかと苦心していました。
そんなとき、設計担当者から「寝室にロフトがつくれるかも」という予想外の話が。図面には記載がなかったものの、工事が進み解体をしてみると、天井高が4mもあることが発覚。この高さを利用してロフトをつくり、趣味である山登りの道具などを保管するのに十分な収納スペースを確保することができました。
「購入後に発覚した嬉しい想定外でした! ほぼ丸々一部屋増えた感覚に近いので、2LDKを購入したのに、3LDKに住んでいる気分です」
家族もお客さんも、カフェにいるようにくつろげるダイニング
自宅で料理教室を開いている奥様は最初、生徒さんに色々な方向から見てもらえるよう、アイランドキッチンを希望していました。しかし、壁式構造の制約上、アイランドキッチンにすると、どうしてもダイニングスペースが狭くなってしまう……。「ダイニングはあくまで家族のための場所」と夫婦で話し合い、アイランドキッチンは断念。その代わり、内装にたくさんのこだわりを詰め込み、広々とした充実のダイニングを実現させました。
「料理を頻繁にしていると匂いや油はねがひどいので、今ではアイランドキッチンにしなくてよかったと思っています。今のダイニングで料理教室を開いていますが、全く支障はなく、生徒さんからも『カフェみたいで、居心地がいい』と好評なんです。料理教室なので一番の目的は料理を習いに来ることですが、内装の雰囲気も大事だと思っていて。生徒さんもお店に来たような感覚で、リフレッシュしていただいているようです」
造作のオリジナルキッチンは、木目柄が美しいラーチ合板が温かみのある雰囲気。生徒さんからも「こんなキッチン売っているのですか!?」とよく驚かれるそう。
「システムキッチンの機能性の高さにも惹かれ、どちらにするか設計の最後まで迷っていました。造作のキッチンは工事が終わるまで確認できませんし、どんな風になるか想像もつかなかったので……。ただ、見積もりが50万円ほど安かったことと、ラーチ合板は経年変化して味わいが増すと知って、造作のキッチンに決めました。とてもお気に入りで、1日に2回も掃除をするほど大事に使っています」
内装のテーマは、経年変化を楽しめる
内装のテーマは「住めば住むほど味が出てくる」。具体的には、クロスを剥がしただけのコンクリートの壁、新たに白く塗装した壁、ラーチ合板の3つの異なる素材の組み合わせがポイントになるのですが、Nさんは最初イメージが想像できず、少し不安だったといいます。
「それらの素材が組み合わさったときの雰囲気がイマイチつかめませんでした。特にラーチ合板の建具は見たことがなかったので……。そんな時、白壁とラーチ合板の組み合わせがポイントとなったリノベーション済みのお宅を見学できる、オープンルームに招待してもらいました。そこで実際の様子を見て、どんな雰囲気になるかがはっきりわかり、不安は一気になくなりました。サンプルや写真だけでは分からないことも多いですし、気分も上がるので、オープンルームは積極的に行くのがおすすめです」
すべてにおいて大満足の住まいが完成
開放感ある高い天井と、こだわりの内装によって、カフェにいるような心地よさの住まいが完成ました。最初の顔合わせからリノベーションの引き渡しまでにかかった期間は6カ月。設計担当者との細部に及ぶ打ち合わせはたくさんあったそうですが、「全然苦にならず、もっと長い間設計したかったくらい!」とNさん夫妻は振り返ります。
「正直、もう一度リノベーションしたいとは思いませんね。というのも、本当に満足していますので。妥協せず、すべてに納得のいく、そんな幸せな住まいをリノベーションによって叶えることができました」
居住者構成:夫婦+子ども
面積:約70㎡
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