「今日のひとしな」2月の担当は「うすけはれ」
明日から1か月間、2月の「今日のひとしな」を担当していただくのは、小豆島にあるセレクトショップ「うすけはれ」の上杉さんご夫妻です。
瀬戸内海に浮かぶ小豆島と言えば、青い海が見える景色を何となくイメージする方も多いと思いますが、「うすけはれ」があるのは島内でも珍しい“海が見えない”集落です。
周囲を山に囲まれた緑豊かな「中山」という地域に、「うすけはれ」はあります。お店までは、ほとんどのお客さんが車を使って訪れますが、最近はレンタルの電動自転車に乗り、周りの自然を満喫しながらいらっしゃる観光客も多いそう。
趣深いこちらの建物は元々、小豆島の名産品である素麺を製造する工場でした。
素麺工場として使われなくなった後も、地元の人は変わらずこの場所のことを、当時の屋号である「宇助」と呼んでいました。その長年の愛称に「ケ=日常」、「ハレ=非日常」を足し、お店の名前になりました。「慣れ親しんだ名前で呼んで欲しい」という上杉さん夫妻の想い通りに、今でも変わらず「うすけ」と呼ばれ愛されています。
店の内装には、昔の素麺工場の道具や建具などがそのまま活かされています。「建物は長く使用されておらず手入れが必要でしたが、そのままの状態を初めて見たときに、歴史を感じさせる雰囲気がとても魅力的で気に入りました。最低限のリノベーションだけで、当時の面影を感じられるようにしています」
例えば、アクセサリーが並べられたこちらのディスプレイ棚は、素麺を寝かせて乾燥させる際に使用されていた寝櫃にガラス板を加えてつくったもの。
天井に備えつけられているファンは素麺を乾かすときに使用していたもの。どこか懐かしく温かみのある雰囲気が漂うのは、今あるものに上手に手を加え、味わいを引きだしているからこそなのですね。
棚の配置やディスプレイをアレンジし、定期的にお店の雰囲気を変えることも内装のこだわりの一つだそう。「何度も来てくださるお客さまに、いつもで新鮮な気持ちで楽しんでもらいたくて。お店に飾る季節の花や植物は、裏の山へ取りに行っています(笑)」
長く使用されてなかった素麺工場を、地元の方から観光客まで、多くの人に愛されるお店に生まれ変わらせた上杉さん夫妻。「新たな魅力を発見し、お客さんに楽しんで体験してもらう」は、お店のコンセプトであり、商品をセレクトする際の軸でもあります。
お店に並ぶのは、取り入れることで暮らしにスパイスを加えてくれるような洋服やアクセサリー、雑貨、陶器など。その中には小豆島で活動する作家さんのアイテムも数多く揃います。他にもシーズンごとに、洋服のオーダー受注会やアクセサリーの展示販売会など、様々なイベントが行われています。
お店の一部には、ほっと一息つけるカフェスペースも! コーヒーやハーブティー、季節のドリンクと一緒に、ケーキが楽しめますよ。
「うすけはれ」自家製のケーキは、チョコレートケーキと季節のケーキの2種類。添えられる植物も含めて、見た目も美しい一皿に魅了されるお客さんが続出中だそう。
「大自然の中で思い切り深呼吸をして、ゆっくりとした時間を過ごしてほしくて、カフェスペースを設けました。今では地元の方々の憩いの場にもなっています」
小豆島にはお店の周り以外にも、自然をたっぷり楽しめる場所がたくさん。上杉さんのおすすめは、日本の棚田百選にも選ばれた「中山千枚田」。700枚を超える大小の田んぼは、まさに懐かしい日本の原風景。空と雲が映り込む早苗の美しい水面や、成長し青々と茂った稲、黄金色に輝く稲穂など、季節によって異なる絶景を味わえます。他にもオリーブ農園や歴史ある醤油蔵が立ち並ぶノスタルジックな街並みなど、観光スポットも目白押し!
そんな魅力たっぷりの小豆島にある「うすけはれ」がお届けする「今日のひとしな」は、明日からスタート! どうぞお楽しみに~。
香川県小豆郡小豆島町中山131-1
TEL:090-8284-6171
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜、水曜
https://www.usuqefare.com/
Instagram「@usuqefare」
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。