しみじみおいしいキャロットケーキを作ろう

1週間特集 高石紀子さんのお菓子レシピ
2017.10.26

お菓子研究家・高石紀子さんに聞く
“初めてでも失敗しないお菓子の作り方” 第4回


吹く風が急に秋めいてきて、お菓子を作ったり食べたりするのが楽しい季節になりました。今回は新刊『365日のクッキー』(主婦と生活社)を上梓したばかりのお菓子研究家・高石紀子さんに、初めてでも失敗しないお菓子作りのこつを伺います。第4回のテーマは、ハンドミキサーがなくても作れる「キャロットケーキ」です。

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高石紀子さん
菓子研究家。甲南大学卒。ル・コルドン・ブルー神戸校でディプロムを取得したのちに渡仏。リッツ・エスコフィエで学び、ホテル・リッツ、ブレ・シュクレなどの人気店でスタージュを経験。帰国後はフランス菓子の料理教室、アパレルブランド向けのケータリング、通信販売などを手がける。くだもの使いが巧みなケークやサブレを得意とし、素朴ながら飽きの来ない、エバーグリーンなおいしいお菓子を追究する。著書に『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』『365日のクッキー』(ともに主婦と生活社)。
http://norikotakaishi.com

 

お菓子作りというと、なにしろ生地を混ぜる作業が大変なイメージがありますが、キャロットケーキは比較的簡単です。水分が多い生地なのでそんなに重くならず、油分にはバターではなくサラダ油を使いますから、細かいことを気にしなくても、失敗なく作れてしまうのです。

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「卵とサラダ油、砂糖、牛乳の順に混ぜて行きますが、泡立て器でぐるぐると混ぜていくだけで大丈夫です。注意点は油を分離させずにしっかりとなじませることと、泡立てないようにすることだけ。あまりシャカシャカと激しくは混ぜないでください」(高石さん)

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次ににんじんなどの具材を混ぜて行きますが、ここからはゴムべらに持ち替えて、前回解説した混ぜ方を活用します。

 

ポイント1 薄力粉は効率よく混ぜる

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「ふるっておいた薄力粉を加えたら、利き腕にゴムべらを持ち、もう一方の手でボウルを手前に回すのと同時に、ゴムべらをボウルの奥から手前へ、生地を底からすくうようにして返します。へらは寝かさずに、面でしっかり生地をとらえるようにしてください。この動きをリズミカルにくり返します」

水分が多く、軽くてとても混ぜやすい生地なので、あっというまにできあがります。動画の0:18あたりも参考にしてみてください。

 

ポイント2 型に紙を敷く

お菓子のレシピでよく見る表現で「型に紙を敷く」というのがあります。さらっと読み飛ばしてしまいそうになりますが、実際に敷いてみようとすると、なかなか難しいもの。

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「ここで言う紙とは『オーブン用シート』のことです。型の内側にぴったりと敷き込んで、生地が型にくっついてしまうのを防ぎます。紙を敷くことで、焼き上がったあとに取り出しやすくなるんですよ」

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まずは30cm四方くらいの大きさのオーブン用シートを用意します。折り曲げたときに型よりも高くなるようにしてください。中心に型を置いて、短辺の底に合わせてオーブン用シートに折り目をつけます。

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長辺も1辺ずつ同様に軽く折り目をつけ、しっかりと折ります。長すぎる部分は切り落としてください。

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次に写真のように4か所に切り込みを入れます。折り目よりは少しだけ先まで切ってください。

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切り込みを入れた四隅を半分に折り、切り落とします。

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型に入れ、角を指で押さえて浮かないように敷き込みます。これでOK。

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あとはこぼさないよう気をつけながら、生地を流し込んでください。すべて入れたら型の底を作業台にとんとんと当てて、空気を抜きます。

 

ポイント3 フロスティングをのせるとさらにおいしく!

キャロットケーキはそのまま食べてもおいしいのですが、フロスティングをのせるとさらにおいしくなります。

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「キャロットケーキにはクリームチーズ、バター、粉砂糖を混ぜて作ったフロスティングがよく合います。濃厚で甘酸っぱい味が、キャロットケーキのやさしい甘みを引き立たせてくれるんです」

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クリームチーズ100gにバター(食塩不使用)5gを2回に分けて加え、そのつどよく混ぜ合わせ、全体をなめらかにします。このときクリームチーズとバターは常温にもどしてやわかくしておき、あらかじめゴムべらでほぐしておくと混ざりやすくなります。

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茶こしで粉砂糖10gをふるい入れ 、よく混ぜ合わせてできあがり。茶こしでふるうことでだまになりづらくなります。

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さて、仕上げです。キャロットケーキにをのせ、パレットナイフなどで均一な厚さになるように塗り広げます。

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ラップで包み、手で形を整えます。冷蔵室で1時間ほど冷やして、安定させてから切り分けましょう。

「クリームチーズ以外にも、サワークリームやホワイトチョコなどで作ったフロスティングもよく合います。生地とクリームの組み合わせは、お菓子をおいしくするポイントのひとつ。いろんな組み合わせを楽しんでくださいね」

 

高石さんの著書『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』では、さまざまなキャロットケーキを紹介しています。今回は本書より「チョコチップと五香粉のキャロットケーキ」のレシピを大公開! 五香粉!?と驚くかもしれませんが、これが本当によくマッチしているのです。上記のポイントを押さえつつ、楽しく作ってください。

チョコチップと五香粉のキャロットケーキ
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【材料(18㎝パウンド型1台分)】
卵 L1個(60g)
サラダ油 60g
きび砂糖 40g
はちみつ 10g
牛乳 25㎖
にんじん 55g
ドライレーズン 25g
くるみ(ロースト済み) 15g
ココナッツファイン 15g
チョコレート(スイート) 30g
A
|薄力粉 80g
|シナモンパウダー 小さじ1/8
|五香粉  小さじ1/8
|ベーキングパウダー 小さじ1/2
|ベーキングソーダ 小さじ1/4

【下準備】
・卵は常温(約25℃)にもどす。
・ドライレーズンは熱湯をかけて水けをきる。
・くるみは手で小さく砕く。
・にんじんはスライサーなどで短めのせん切りにする。
・チョコレートは粗く刻む。
・Aは合わせてふるう。
・型にオーブン用シートを敷く。
・オーブンはほどよいタイミングで200℃に予熱する。

【作り方】
1 ボウルに卵とサラダ油を入れ、泡立て器でなめらかになるまで静かに混ぜる。

2 きび砂糖とはちみつを加え、粘りけが出て、砂糖のざらつきがなくなるまですり混ぜる。

3 牛乳を加え、ざっと混ぜる。

4 にんじん、ドライレーズン、くるみ、ココナッツファイン、チョコレートを加え、ゴムべらで軽く混ぜる。

5 A を加え、片手でボウルを回しながら、底から大きくすくい返すようにして全体を20回ほど混ぜる。粉けがなく
なり、表面につやが出たらOK。

6 型に5を流し入れ、底を台に2~3回打ちつけて生地の表面を平らにならす。予熱完了後に180℃に下げたオーブンで40分ほど焼く。

7 裂け目に焼き色がつき、竹串を刺してもなにもついてこなければできあがり。型ごと網に上げて冷ます。


撮影 三木麻奈
スタイリング 西﨑弥沙

 

→その他の高石紀子さんのレシピはこちらから

高石紀子『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』(主婦と生活社刊)定価:本体1400円+税

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素朴で家庭的なお菓子であるバナナケーキとキャロットケーキ。シンプルでナチュラルなおいしさが、今や世界中の人を虜にしています。本書ではバナナやにんじんを「具材」と言うよりも「糖分の一部」として考え、チョコレートやキャラメル、フルーツなど、さまざまな食材と組み合わせたました。フランス菓子の洗練された華やかさと、アメリカ菓子の親しみやすさを兼ね備えた、最新版バナナケーキとキャロットケーキのレシピ集です。

 

高石紀子『365日のクッキー』(主婦と生活社刊)定価:本体1400円+税

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春、夏、秋、冬。9種類の基本の生地から展開したたっぷり74ものレシピを季節別に紹介します。焼き菓子のハイシーズンである秋や冬だけでなく、春や夏にもクッキー作りが楽しめる、クッキー本の決定版。きっとあなたが作りたくなるレシピがあるはずです。

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