さくさくのブールドネージュを作ろう

1週間特集 高石紀子さんのお菓子レシピ
2017.10.24

お菓子研究家・高石紀子さんに聞く
“初めてでも失敗しないお菓子の作り方” 第2回


吹く風が急に秋めいてきて、お菓子を作ったり食べたりするのが楽しい季節になりました。今回は新刊『365日のクッキー』(主婦と生活社)を上梓したばかりのお菓子研究家・高石紀子さんに、初めてでも失敗しないお菓子作りのこつを伺います。第2回のテーマは、手でくるくると丸めるだけのクッキー「ブールドネージュ」です。

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高石紀子さん
菓子研究家。甲南大学卒。ル・コルドン・ブルー神戸校でディプロムを取得したのちに渡仏。リッツ・エスコフィエで学び、ホテル・リッツ、ブレ・シュクレなどの人気店でスタージュを経験。帰国後はフランス菓子の料理教室、アパレルブランド向けのケータリング、通信販売などを手がける。くだもの使いが巧みなケークやサブレを得意とし、素朴ながら飽きの来ない、エバーグリーンなおいしいお菓子を追究する。著書に『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』『365日のクッキー』(ともに主婦と生活社)。
http://norikotakaishi.com


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ブールドネージュはフランス語で「雪の玉」という意味。生地を丸くまとめて、表面に真っ白な粉砂糖をまぶすことから、その名がつきました。卵を使わず、成型は手で丸めるだけなので、とても簡単です。

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「スペインのポルボローネというお菓子がルーツだとも言われています。おいしく仕上げるポイントは食感。生地にコーンスターチを混ぜることで、さくさくとした焼き上がりになるようにしています」(高石さん)

粉にココアなどを混ぜたり、小さく砕いたナッツなどを加えたりすることで、さまざまなアレンジが可能。とっても簡単なのに、工夫のしがいのあるお菓子なのです。

 

ポイント1 薄力粉は効率よく混ぜる

ハンドミキサーでバターと砂糖を混ぜ、空気を含ませたら、薄力粉を合わせます。ここからはゴムべらに持ち替えましょう。まずは前回でもおなじみの混ぜ方。


「ふるっておいた薄力粉を加えたら、利き腕にゴムべらを持ち、もう一方の手でボウルを手前に回すのと同時に、ゴムべらをボウルの奥から手前へ、生地を底からすくうようにして返します。へらは寝かさずに、面でしっかり生地をとらえるようにしてください。この動きをリズミカルにくり返します」

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これでOK。固形物を加える場合はこのタイミングで粉類と同時に入れます。この後は前回と同様、練るようにして混ぜましょう。


「へらを生地に押しつけるようにしてまとめ、生地のきめを整えていきます。ゴムべらは短めに持つと作業しやすいでしょう」

 

ポイント2 生地はいったん休ませる

作った生地をすぐには焼かずに、ラップなどで包んでいったん冷蔵室などにおいておくことを、「休ませる」とか「寝かせる」と言います。

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「生地に水分が少ない場合、そのまま焼くと粉っぽい仕上がりになってしまうんです。しばらく生地を休ませることで、生地の状態が安定し、成型もしやすくなります」

ステンレスのバットなどにのせておくと、早く冷やすことができます。ぱっと見た限りでは効果が実感できないプロセスですが、失敗しないためにも必ず生地は休ませてください。

 

ポイント3 粉砂糖は2度づけする

寝かせた生地は、5gくらいに切り分けていきます。あとは両手で丸めれば生地は完成。天板に並べて焼きます。

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焼き上がったブールドネージュに、すぐに粉砂糖をまぶそうとすると、熱で粉砂糖が溶けてしまいます。必ず粗熱をとってからつけましょう。

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「その際には2度づけするときれいに仕上がります。1度めにまぶした粉砂糖は生地の水分を吸ってしまって、見た目の質感がそんなによくありません。その上からさらに粉砂糖をまぶすと、きれいな雪のようになります」

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これで完成。とっても簡単なので、毎日のおやつにぴったりです。

 

高石さんの著書『365日のクッキー』では、さまざまなクッキーを紹介しています。今回は本書より「黒ごまと黒砂糖のブールドネージュ」のレシピを大公開! 和の素材が意外なほどよく合います。上記のポイントを押さえつつ、楽しく作ってください。

黒ごまと黒砂糖のブールドネージュ(写真左)
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【材料と下準備(直径2.5cm 約40個分)】
発酵バター(食塩不使用) … 65g
 >常温にもどす
A
|粉砂糖 … 10g
| >ふるう
|黒砂糖(粉末) … 10g
 >混ぜ合わせる
B
|薄力粉 … 70g
|コーンスターチ … 15g
|アーモンドパウダー … 15g
|黒すりごま … 15g
 >合わせてふるう
C
|粉砂糖 … 60g
|黒すりごま … 大さじ2
 >合わせてふるう

*天板にオーブン用シートを敷く。
* オーブンはほどよいタイミングで160℃に予熱する。

【作り方】
1 ボウルにバターを入れ、ハンドミキサーの低速でバターがなめらかになるまで10秒ほど混ぜる。

2 Aを加え、ハンドミキサーでスイッチを入れずに10回ほど大きく混ぜる。Aが少しなじんだら低速で10秒ほど混ぜ、高速にしてさらに1分30秒~ 2分、全体がふんわりとするまで混ぜる。

3 Bを加え、片手でボウルを回しながら、ゴムべらで底から大きくすくい返すようにして全体を30回ほど混ぜる。粉けがほぼなくなったら、ボウルを回しながらゴムべらで押しつけるようにして全体を30回ほど混ぜる。

4 ラップで3を包んで厚さ2 ~ 3㎝にまとめ、冷蔵室で1 ~ 2時間休ませる。

5 4を5gずつに分けて手で丸め、天板に2 ~ 3㎝間隔で並べ、予熱したオーブンで25分ほど焼く。

6 天板ごと網にのせて冷ます。バットにCを広げ、ブールドネージュをバットに移して全体にまぶし、余分なCを落として天板に戻す。しばらくおいてCがなじんだら、もう一度バットに入れてまぶす。

NOTE
・黒砂糖の独特の風味とこく、黒ごまの香ばしさで深みが出る。


撮影 三木麻奈
スタイリング 佐々木カナコ

 

→その他の高石紀子さんのレシピはこちらから

高石紀子『365日のクッキー』(主婦と生活社刊)定価:本体1400円+税

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春、夏、秋、冬。9種類の基本の生地から展開したたっぷり74ものレシピを季節別に紹介します。焼き菓子のハイシーズンである秋や冬だけでなく、春や夏にもクッキー作りが楽しめる、クッキー本の決定版。きっとあなたが作りたくなるレシピがあるはずです。

 


高石紀子『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』(主婦と生活社刊)定価:1400円+税

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素朴で家庭的なお菓子であるバナナケーキとキャロットケーキ。シンプルでナチュラルなおいしさが、今や世界中の人を虜にしています。本書ではバナナやにんじんを「具材」と言うよりも「糖分の一部」として考え、チョコレートやキャラメル、フルーツなど、さまざまな食材と組み合わせたました。フランス菓子の洗練された華やかさと、アメリカ菓子の親しみやすさを兼ね備えた、最新版バナナケーキとキャロットケーキのレシピ集です。

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