思わず和むフック「炭谷三郎商店」のサル手

今日のひとしな
2016.06.29

~niguramu(にぐらむ)より vol.29~

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「来年申年ですよね」
「今年です」
申年に向けた猿の商品が1つあったので、干支に疎い私でも何とか答えられた、このコラムを書いている日のお客さんとのやりとり。在店1時間半の内、プレゼント用のサル手選びに30分と、すごく迷って自分用も含めて購入して頂きました。「商品見るの楽しかったです」と、お客さんの笑顔でのお帰りに、「私も面白かったです」という心の声と、心からの「ありがとうございました」を。

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サル手を取り扱って15年くらいでしょうか。何用のフックか分からないまま15年。それではサル手に申し訳ないと思い調べてみると、“華道具で花器をぶら下げるフック”との事で今更納得。

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「niguramu」の地元・富山県高岡市には銅製の華道具を販売製造しているところがあるので、その流れで鉄鋳物のサル手も作られるようになったのでしょうか。そう、このサル手も高岡製であります。そして今はもう、一軒でしか作っていないそうで、今後どうなってしまうのでしょうかね。

さてさて、大中小とあるこのサル手。顔つきは、大は優しく、中は目鼻立ちスッキリ、小はニッコリ、と違います。

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形はS字フックに 似ていますが、家での使いどころがなかなか難しい代物。先ほどのお客さんにどうやって使えばよいですかと聞かれた際には、「(店内にあるガーデンポットを指さし)これをぶら下げるときの上の引っ掛けに使ったりですね……」「何個か連結して色々ひっかけたり、飾ったりもありじゃないですかね?」「(パイプに紐を結んで輪を作ってさしあげ)紐を結ぶところがあればそこに引っ掛けて使えますし、フックの幅が狭くても大丈夫ですよー」と色々ご返答。

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結局、お客さんがどこで使用されるのか聞かなかったのが少し後悔です。が、ニコニコ顔で選んでいたお客さんなら、うまく何とか使って頂けそう、と思った今日でした。

「災い・魔が去る」「勝る」と、魔除けや縁起物と重宝されてきた猿にあやかりたいので、これからまた15年、ユルユルとサル手販売をがんばろう。しかし15年後はシワシワの猿顔なんだろうか……。そういえば父、昔仕事先でオランウータンに似てるってからわれてたな……五里霧中

サル手
大 ¥864(税込)、 中 ¥756(税込)、 小 ¥648(税込)

text:辻 喜代司

niguramu ~BRANCH Shop~

日本各地から日用品、雑貨、器、アクセサリーをセレクト。連載コラムの執筆は、店主の辻 喜代司さんと宮嶋ヒロコさん。

 

石川県金沢市高岡町18-13
営業時間:11:00~19:00
定休日:木曜
TEL:076-255-2695
https://www.niguramu.jp

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