1間の押入れに子ども3人のラックと夫婦の衣類をすっぽり

1週間特集『毎日ラクに片づくクロゼット収納』
2017.11.02

~ 遠藤恵美さんの場合 ~


家族構成や家の間取り、クロゼットの大きさ──。
その家庭によって、衣類収納の条件はさまざま。

けれど、どんな条件だって生活スタイルや家事動線を考えた配置や使う人の行動パターンを考慮した工夫をプラスすれば誰にとっても使いやすいクロゼットになります。

先日発売になった『毎日ラクに片づくクロゼット収納』では、いろいろな試行錯誤を経て自分らしいクロゼット収納のスタイルを見つけた13人が登場します。

今日は、5LDKの一戸建てに暮らす遠藤恵美さん宅のクロゼットをのぞいてみましょう。


遠藤さんは、ご主人と12歳、11歳の娘さん、6歳の息子さんとの5人暮らし。3人の子どもの世話をしながら家事を効率的に行うために、家族5人の衣類をリビング横の和室のクロゼットにまとめて収納しているんですって!

このクロゼット、以前は押入れだったそう。押入れの収納といえば、引き出し式の衣装ケースが常套手段。でも、服を取り出すたびにぐちゃぐちゃになるし、奥行きが使いこなせずデッドスペースが生まれてしまうのが悩みだったといいます。

そこで、思いきって中板をはずし、ハンガーポールを取り付けることに。横にポールを取り付けると、下部分がデッドスペースになるのでは…と考えた遠藤さんは、クロゼット両サイドの手前と奥にポールを取り付け、夫婦の衣類をハンギング収納。ぽっかり空いた真ん中に、3人の子どもたちの衣類を収納する計画を練りました。
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自分の服は自分で管理してほしいという思いもあり、3人それぞれにハンガーラックを作ってあげようと思い立った遠藤さん。目をつけたのは、ガーデニングのDIYでよく使う「スノコ」でした。
決め手になったのはサイズ。「スノコ」の奥行き(75㎝)がクロゼットの奥行きとほぼ同じだったんです。

これは使わない手はないと考え、白くペイントした「スノコ」を6枚使って箱型に組みました。これにジョイント金具を使ってパイプを取り付けただけだから、意外と簡単に作れたそう。3つ作っても、材料費は5000円程度で済みました。

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子どもが身支度をする朝は、和室に出しっぱなし。起きてきた子どもたちはめいめいに服を選び、ラックの前で着替えます。使い終わったら、3つまとめてクロゼットへ。
「3つ並べるとちょうどクロゼットの開口部のサイズにぴったりなんです」。
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クロゼット両サイドの大人服の収納スペースは、ハンガーポールとオープン棚を取り付けてオンシーズンの衣類をしまっています。
向かって右サイドが遠藤さんのもの。
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向かって左サイドがご主人のもの。
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ポールにはトップス、棚にはボトムスやバッグなどを収納。グレーの壁紙を張ったクロゼット内の壁に1×4材をボーダー風に打ちつけて棚受けにしているのも、ナイスアイデア!

何がどこにあるのかがひと目でわかるからこの収納方法はご主人にも好評だそう。
「自分の服は自分で管理してくれるようになりました」。

家族それぞれに自分の衣類収納を確保することで自立を促し、自分の負担を減らせたら最高だけれど、自分のやり方を押しつけるだけでは、うまくいかないもの。
家族の使いやすさをいちばんに考えることが大切なんですね。


文/河森佑子(編集部) 写真/松村隆史

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