花の色をまとう服「enrica(エンリカ)」

今日のひとしな
2023.06.23

〜「PETIT BONHEUR」より vol.23 〜


植物からの染料を使う “ボタニカル・ダイ”は、ナチュラルで奥行きのある色合いが魅力。本日は、天然素材と植物染料にこだわった「enrica(エンリカ)」のお洋服をご紹介します。


“ボタニカル・ダイ”は、日本の伝統的な染色技術“草木染め”を進化させたもの。ボタニカル=植物という言葉のとおり、植物の花、葉、茎、樹皮、果皮などから抽出した染料で生地の色を染めています。

他の染色方法と大きく異なるのは、色の定着のための媒染剤をほとんど使わないこと。色素の色染めを特殊な糊で天然成分を繊維に付着させることで、色があせにくく鮮やかさを保つことができます。そして環境にもやさしい。


今シーズンは北海道の風景からインスピレーションを受けたイメージカラーを展開。透き通る湖の色、“レイクブルー”はパンジーから抽出された染料を使用しています。


「enrica」の定番、コットンシルクのロングギャザースカートは、シルクの軽やかさと光沢感、ほどよい落ち感があって女性らしいイメージです。ボタニカル・ダイの魅力を最大限に活かした透明感のあるブルー。


砂あらしをイメージした“サンドベージュ”の染料の原料はバラ。バラがベージュになるんだあ…と不思議でしたが、自然界の色は1色に見えても200くらいの色素が混ざっています。

アースカラーと呼ばれるカジュアルになりがちな色だけど、エレガントに見えるのはバラの色素がそうさせているのでしょうか。光が当たると、キラキラした木漏れ日や水面(みなも)みたいでキレイです。


ブラックは、ログウッドで染色されています。古くからアメリカの先住民族であるマヤ族が伝統的に使っていた染料。日本でも明治中期に輸入され、黒染めに使われるようになりました。カッコよく着こなせるカラーです。


同じログウッドで染めたブラックも、別の素材だと色の染まり方が変わるのも“ボタニカル・ダイ”ならではの面白さ。細い綿糸を使った朱子織、“コットンサテン”は、深みを増したブラックに染まります。


動いたときのドレープも美しく見えます。裾にはスリットがあるので華やかなイメージ。


「enrica」のタグには、リサイクルした古紙に花やハーブの種を漉きこんだ“シードペーパー”が使われています。一晩水につけて土に埋めると数日で発芽するのだそう。紙は少しずつ分解されて数ヶ月で土に還ります。

植物由来の生地と染料から生み出される「enrica」のアイテム。植物への感謝を込めて、緑を増やし地球環境を守りたいという願いが込められています。


enrica/エンリカ

 

←「プチボネール」の今日のひとしなはこちらから
←このほかの今日のひとしなはこちらから

PETIT BONHEUR(プチボネール)

熊本県人吉市五日町26-1
TEL:0966-22-1236
営業時間:12:00-19:00
定休日:火曜
Website:https://petit-bonheur.com/
Online Shop:https://shop.petit-bonheur.com/
Instagram:@petitbonheur.inc

 

FILLING(フィリング)
熊本県人吉市九日町34-2
TEL:0966-32-8400
営業時間:10:00-18:00
定休日:不定休
Instagram:@filling11044

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ