昔ながらの美味しさに光を当てて 「神山ルビィ」の梅干し

今日のひとしな
2021.03.31

~「nagaya.」よりvol.31 ~

ついに最終日。3月は年度末でドタバタお忙しい時期だったと思いますが、一ヶ月お付き合いありがとうございました。ご紹介した作家さんの器などが、少しでも暮らしを楽しくするきっかけ作りになっていれば幸いです。

本日最後にご紹介するのは、渋いですが「梅干し」! 徳島県神山町で作られている、「神山ルビィ」です。

実は、神山町は最近IT企業がサテライトオフィスを構え先進的な過疎地として有名になり、1日にご紹介した徳島県上勝町と同じくらい全国で注目を浴びている町なのです。

元々は山間部での農業や林業が盛んな地域で、その中でも特に生産量が多いのは徳島名産のすだちです。そして実は梅も、四国で一番の生産量だったこともあります。

現在も神山ではそこかしこに季節になると梅の花が咲き誇り、里山の風景を作っています。植わっている梅の種類は多く、梅酒や梅シロップに人気の大粒の「鴬宿」や、梅干しとして人気のある「南高」、神山で昔から作られていた「林州」、小粒の「小梅」などがあります。

神山の梅干しの特徴は、完熟した梅をすべて手で収穫し、梅農家自らが丁寧に漬けていること。原材料は梅、シソ、塩だけ。無添加の昔ながらの素朴な梅干しで、塩分濃度は16%のしっかりしょっぱく保存食らしさがあります。

この神山の梅干しに注目し、梅の咲く里山の風景や昔ながらの梅干し作りの技術が続くことを願い、元・‟地域おこし協力隊”の織田さんがそれぞれの農家の梅干しを「神山ルビィ」と銘打って販売されています。

農家によって、梅の種類や漬けた時の味わいが違うので、生産者としてお名前をしっかりと銘打ったパッケージになっています。「田舎あるある」ですが、産直などで野菜に生産者の名前が書いてあるのを目にしたことがある方もいるのではないでしょうか? 「○○さんの野菜が美味しいんでよ!」という情報はよく回るので、私たちもその名前をもとに購入したりするんですよ。

皮が柔らかく実もふんわりしている「南高」。 800円+税(200g)

「nagaya.」で一番人気の「小梅」は、お弁当用としても。 680円+税(110g)

梅干しを漬ける時にでる「梅酢」。

塩の代わりに、おむすびに、野菜の即席浅漬けに、オイルと混ぜてドレッシングに、酢の物に、暑い時には水と割ってミネラル飲料に……と、日々大活躍してくれています。塩そのものより味は優しく、実は万能なあると便利な調味料です。シソの綺麗な赤色です。380円+税

お土産やプレゼントなどにおすすめなのは、多品種を食べ比べできる「利き梅干しセット」。

大梅(特大サイズの南高)、南高、古梅(林州の10年もの)、白加賀、小梅の5種類(計250ℊ)が入っています。2200円+税

「神山ルビィ」は昔ながらの梅干しに光を当て、各都市やふるさと納税など新しい場所で販売をされています。「nagaya.」も、もともと住居として使われていた建物を新しく店として改装し、古いものに新しい空気を送り込むような気持ちで営業しているので、共感するところも多く、お客様へのおすすめも力が入ります。全国各地で、このような古き良きものへ光をあてる活動がいろいろ行われているのかなと思うので、コロナ禍が落ち着いたら見に行ったりお話を聞きに行きたいなと思う日々です。

この一ヶ月、読んで頂いた皆様、お付き合いありがとうございました。『暮らしとおしゃれ編集室』の皆様もお世話になりました。いつか店でお会いできる日を楽しみにしています。

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nagaya.

住所:徳島県徳島市沖浜町大木247番地
TEL:088-635-8393
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定休日:木曜、金曜
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