【パリのごちそう】くたくた野菜×伝統のソースが奏でる、黄金のハーモニー

【特集】食いしん坊のためのパリ旅 vol.4 ~野菜~
2016.08.04


夏休みシーズン、みなさん旅の予定は決まりましたか~? 今回がおすすめしたいのは、ずばりパリ。観光や買い物も楽しい場所ですが、編集部のイチオシは1冊の本を小脇に抱えて歩く「食いしん坊の旅」。

今週、デイリーで特集している本『パリのごちそう』は、仕事でプライベートで、おいしいものを毎日食べまくっているパリ在住フードジャーナリスト・高崎順子さんが、「本当は教えたくないくらい!」というとっておきのお店だけを詰め込んだ1冊。これさえあれば、ひと味もふた味も違うパリの旅になること、間違いなし!

そこで今週は、『パリのごちそう』を大特集。とくにおすすめのお店を特別にご紹介しています! 第4回のテーマは「野菜」。フランス料理ならではのいただき方、ご堪能あれ~。

 

Auberge Pyrénées-Cévennes(オーベルジュ・ピレネー=セヴェンヌ)

やわらかく煮た野菜に、ソースをたっぷり。フランス伝統の、野菜の食べ方のひとつです。例えば、春の風物詩・露地ものの白アスパラガスとムースリーヌ・ソース。卵黄&バターのベースにホイップクリームを加えたこのソースはふんわり、かつコクウマで、白アスパラガスのごくごく軽い苦みとは、まさに黄金コンビ! 素材の魅力がソースで倍増する、フレンチのマジックを体感できます。このお店のシェフ、コンスタンタンさんはクラシックなフランス料理の名人で、こういう古きよきレシピをなんともおいしく作ってくれるのです。

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↑ Poireaux à la vinaigrette(ポワローネギのヴィネグレットソースがけ)18ユーロ
別名“貧乏人のアスパラガス”。アスパラガスよりぐっと安価なネギを使い、仕上がりの見た目が似ていることから来ていますが、満足度ではひけを取りませんよ。

 

ウマウマな野菜メニューは、他にもいろいろ。アスパラガスの季節以外だったら、ぜひ試してほしいのは「ポワローネギのヴィネグレットソースがけ」です。じっくり茹でて甘みを引き出したネギと、きりっと酸味の効いた正統派ドレッシングの組み合わせは、フランスパンがやめられない、止まらない。冬なら牛コンソメが染みに染みたポトフなんかもいいですねぇ。フランスの人々が長年愛してきた野菜料理、その変わらないよさを納得させてもらえるお店です。

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<おすすめの食べ方>
野菜の前菜でさっぱり食事を始めたら、メインはアントルコット(リブロース)のステーキ&フライドポテトなどのガッツリ系をチョイス。これぞ正統派のビストロメニュー!

<耳より情報>
店名の“ピレネー=セヴェンヌ”にあるように、もとは南西フランス地方の料理店。加えてシェフがリヨン出身なので、この二つの地方の郷土料理も充実しています。

<予約のコツ>
夜、週末は予約をしたほうが無難。遅くまで外の明るい夏ならば、予約の時間を早めにし、夕食後、近所のサンマルタン運河界隈で腹ごなしの散歩を楽しむのもおすすめです。

 

本には載っていない
パリ在住の高崎さんからの最新情報~

サン・マルタン運河界隈ははやりのバーが立ち並ぶ、地元の夜遊び地帯。日暮れの遅くなる夏は23時頃まで明るく、人出も多くなるので、治安の心配が和らぎます。 観光客がパリジャンの夜を体験するなら、夏がチャンスです!

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text:高崎順子 photo:日置武晴

Auberge Pyrénées-Cévennes(オーベルジュ・ピレネー=セヴェンヌ)

住所:106 rue de la Folie‒Méricourt 75011
TEL:01 44 27 07 97
営業時間:12:00~14:30、19:00~22:30 土19:00~22:30
定休日:日

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