【金子敦子さん連載】vol.4鷹取山にのぼろう!【後編】

金子敦子さんの大人のソトアソビ。
2021.05.12

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山頂に到着〜! 鷹取山の山頂は展望台のある岩山です。切り立った岩がある広場の先には、東京湾や房総半島、江ノ島、丹沢の山並みが見渡せます。晴れていると富士山も見えるそう。あまりに風が強くて、思わず大笑い。


展望台の下にある広場は石切り場の跡で、これらの岩は人工的に掘ったり、削ったりしたもの。ロッククライミングの練習場になっていて、休日はロッククライマーでにぎわうらしく、岩場の表面は穴だらけでした。




今日もファッションチェック。金子さんのアウターは「アンドワンダー」、増田のフリースは「ヘリーハンセン」、キャップは「山と道」。色違いのパンツは「山と道」のメリノウールのもの。ザックは金子さんは「マウンテンローレルデザイン」、増田は「ホースシューデザインアンドメイド」。
金子さんが「心から惚れ込んでいる」というシューズは「ヴィヴォベアフット」のトレイル用。「地面をぐっとつかんで歩いている感じが気持ちいいんです」


さて、今日のメインイベント、ランチの時間。持ち運びが楽で、種類が豊富な「無印良品」の乾燥野菜シリーズを使い、金子さんが考えて試作をくり返したペンネとリゾットを作ります!




ツナとドライトマトのペンネの材料。ペンネや野菜は、金子さんが必要な分だけ密閉袋やラップに入れて持参。「家でのひと手間で、山での調理がぐんとスムーズに」



ペンネが完成。山で食べると何でもおいしく感じるけれど、これは驚くほどおいしかった! 気づいたら、目を閉じてじっくり味わっていました(笑)



お次はきのこのリゾット。「ペンネで使ったクッカーを洗わず、そのままで作るのがポイント!」と金子さん。




デザートのバナナケーキも同時に作ります。ホットケーキミックスを入れたビニール袋に卵とバターを入れてモミモミ。アルミ製の持ち手つきの飯ごう、メスティンの内側にバターを塗り、きび砂糖とラム酒を振り入れて、ビニール袋の中身を加えて火にかけます。


水分が飛んだら、リゾットが完成! きのこのうまみと牛乳&バターの濃厚さがよく合います。冷えた体に染み渡る〜。第1回に続き、山でこんなにちゃんとしたごはんが食べられることに感動! 


今回、ペンネはアルコールストーブ(右)、バナナケーキはシングルバーナー(左)で加熱していましたが、何とバナナケーキが焼き上がる前にガスがなくなり、その後アルコールもゼロに……! なんと生焼けのまま、金子さんが持ち帰ることになりました。残念!!(家に帰って焼いて、おいしくいただいたそうです)

◎ツナとドライトマトのペンネ

①「無印良品」の「乾燥野菜 国産ミニトマト」適量、ペンネ40g、食べやすく切ったアスパラガス2本分、みじん切りにしたにんにくひとかけ分、細切りにした鷹の爪半分、ツナ1缶分、ツナ缶2杯分の水、白ワイン大さじ1をクッカーに入れ、火にかける。
②水分が飛んだらバジル少々をのせ、粉チーズ大さじ1をかける。

◎ドライきのこのリゾット

①「無印良品」の「乾燥野菜 国産きのこ4種のミックス」とバター各適量、米100g、水をツナ缶2杯、塩少々をクッカーに入れ、火にかける。
②水分が少なくなったら「無印良品」の「乾燥野菜 国産ほうれんそう」と牛乳適量を加えてまぜ、適度に煮詰める。パセリ、粉チーズ、こしょう各適量をふる。



すっかりおなかが満たされたら下山です。10分ほど歩くと突然、高さ8mの磨崖仏(まがいぶつ)が現れた! 昭和40年ごろ、横須賀市内の彫刻家の方によって制作されたものだそう。正面から見ると、かなりの迫力です。
ここから街まではあっという間。磨崖仏の脇を通り、追浜駅を目指します。
「迫力のある垂直に切れ落ちた崖や突然現れる巨大な磨崖仏、まるでインディージョーンズの世界。 三浦半島にこんなところがあったなんて! まるで古代遺跡に迷い込んだような冒険の山でした」

 


本日の寄り道は、追浜駅近くの「みなと湯」。創業64年の旅館の銭湯です。昔ながらの雰囲気に、子どものころを思い出しました。熱いお湯にゆったりつかってあたたまったら、山のつかれもとともに日々のつかれまでとれてさっぱり。



銭湯から追浜駅に向かう道すがら見つけた「北原製パン」でおみやげを購入。創業から70年以上、天然酵母を使った生地はもちろん、具材もすべて手づくりだそう。ぶどう食パンやドーナツ、レモンケーキなど、どこかなつかしいラインナップに心が躍ります。「クリームパン、なつかしい味がしておいしかった!」

「一歩一歩ひたすら登る。余計なことは考えない。登るごとに、どんどん心が澄んでいく感じがします」と金子さん。次はどの山へ……?


text:増田綾子
photo:有馬貴子


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Profile

金子敦子

Atsuko Kaneko

主婦。夫と娘との3人暮らし。看護師を経て日々の着こなしを自撮りで紹介するブログ『命短し恋せよ乙女★50代の毎日コーデ』をスタート。「あっこたん」の愛称で親しまれる人気ブロガーに。著書に『新 大人の普段着』(主婦と生活社)『お母さん、その服なんとかしよ!毒舌ムスメのファッションチェック』(飛鳥新社)がある。
Instagram:@55akotan

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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