三日坊主を卒業するためのおへそ ― ヘアメイクアップアーティスト・藤原美智子さん vol.1

暮らしのおへそ
2019.10.21

42歳でストレッチを。
60歳でバレエを始めました。
何かを始めるときは「できるかな?」と考えないんです。
「できる」「できない」と感情を入れないで、ただ始める。
それが、何をやっても続かなかった私の三日坊主を卒業するためのおへそです。

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子どもの頃から体が硬かったという藤原さん。まずは座って開脚することからスタート。最初は骨盤を立てることさえできなかったが、毎日繰り返しているうちにできるように。「力をゆるめることができると体ってやわらかくなるんです」

 

藤原さんが、さっと足を振り上げてつま先をつかみ、ポーズを決めて見せてくれました。まっすぐに伸びた体のラインの美しいこと! さぞかし体がやわらかいのかと思いきや……。

「幼い頃から体がカチンカチンに硬くて、前屈しても床に手が届かなかったんです」と聞いてびっくり!

ストレッチを始めたのは42歳のとき。ヘアメイクアップアーティストは、体を斜めにかがめてメイクをします。不自然な姿勢を長く続けたことで、体のバランスがとれなくなっていたそう。

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長く続けているピラティスの他に、ずっとやってみたかったバレエを昨年秋から始めたばかり。週1回グループレッスンに通っている。「おなかがへっこんで、ウエストができてきました」と藤原さん。

 

「スポーツマッサージに行って、体がラクになってきたら、心までラクになることに気づきました。体と心はつながっているんですね。だったら、誰かにやってもらうだけでなく、自分でも何かを始めてみようと思ったんです。毎日続けたのは、昨日やわらかくなったところが、今日やらなかったらもとに戻ってしまうと思ったから。それはもったいないでしょう?」

その後、ランニングを始め、ニューヨークシティハーフマラソンを完走。

「真冬に走りはじめたのですが、寒いからやめようかな? と一瞬思うんです。でも『とりあえずウエアに着替えちゃおう』と行動するとエンジンがかかります。感情を入れるからイヤになる。私は、幼い頃からずっと三日坊主で、何をやっても長続きしないことがコンプレックスでした。でも、この方法で三日坊主を脱却できました。今でも、何かを始めるときに『できるかな?』なんていっさい考えません。『できるかな?』『できないかな?』と判断せずに、始めることが大事」と藤原さん。 実家の美容室を継ぎたくなくて、「ヘアメイクアップアーティスト募集」という記事を見つけてすぐに電話をしたのが、この世界に入るきっかけでした。アシスタント時代から、すぐに指名で仕事が入ってきたといいますから、その実力のほどがわかります。でも……。

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幼い頃に習っていたピアノを再開。つい最近新しく買った電子ピアノが下田の自宅に届いたばかり。教則本を買い、毎朝、原稿を書き終えたあとやちょっとした空き時間を利用して練習している。

 

「33歳のときに仕事でハワイに行きました。夕暮れ時、窓からはダイヤモンドヘッドの灯りが見えて、だんだんとその光が上へ上へと上っていくんです。ふと『私、このままでいいのかな?』と思いました。私は、あの光のように、自分を輝かせているだろうか? と。そして、『いつかやろう』と思っていたことを、『今やろう!』と決めたんです。」


→vol.2につづきます

 

「暮らしのおへそ Vol.28」より
photo:枦木 功 text :一田憲子

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Profile

藤原美智子

Michiko Fujiwara

ヘアメイクアップアーティスト。「ラ・ドンナ」主宰。数々の女性誌やビューティーページで活躍し、「大人の透明感メイク」を牽引する存在に。ライフスタイルデザイナーとしても活動し、日常生活を動画や写真で紹介するインスタグラムや、自身のライフスタイルブランド「MICHIKO.LIFE」が人気。

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