足もみで、全身を活性化! vol.3
今月の先生:杉田佳枝さん(Kapoの足もみ)
グリグリ棒を使い、ていねいに足もみをすると、片足ざっと30分ほど。時間がない人は、このような官足法オリジナルアイテム「ウォークマット」を活用しても。微妙にかたちが違う凹凸の板を不規則に踏んでいるだけで、自然に反射区が刺激されるのだそうです。
……この田中の表情でお察しいただけますでしょうか。これまた、むちゃくちゃ痛いです(笑)。けれどもこのマットを踏み続けてウン十年で、健康を保っていらっしゃる90代のおばあちゃまがいたり、毎日30分踏むのを欠かさない方もとても多いのだとか。ちなみに杉田さんはこの上で、ジャンプができてしまうそうです。さすが!
最後に、まだもんでいなかった右足を、杉田さんにもんでいただきました。
……これまた、田中の表情でお察ししていただけますでしょうか(それに引き替え、杉田さんの、いい笑顔!)。もう、痛いの何のって……泣きました……。叫びました……。今までいろんな体験をしてきた「からだ修行」、今回がいちばん「修行」っぽかったかもしれません。
しかし不思議なことに、痛さのあとにくる開放感、爽快感には、中毒性があるような……。そして体の内側にダイレクトに効いている実感。現に、胃につながるあたりを押していると、お腹がグルグルと鳴ってきたりしました。内臓などを直接マッサージすることはできませんが、足裏から直に届いている手ごたえを感じます。
そして終わったあとは、足の裏にこびりついていた栓がスポンと抜けたような感じで、全身に心地よい「気の巡り」を感じます。そして下半身がどっしりして、しっかり地とつながっているような安心感。台風一過の空のような、この爽やかな感覚……何と表現したらよいのやら。とにかく不思議な感覚でした。
「8歳になるうちの娘にもやってあげると『痛いー!』なんて言うくせに、次の日になったら『またやって~』と来るんですよ。きっとやったあとの気持ちよさが、伝わっているんですね。私は足もみをして、その人が丸裸になる瞬間が好きで、その開放感がこちらにも伝わってきて、すごくうれしくなるんです」
「痛い」という単語を、たぶん100回以上は口にした今回の取材。私も杉田さんからグリグリ棒を購入して、それ以来、毎晩お風呂上りに欠かさず足もみをすることが、習慣に組み込まれてしまいました。「やろう!」と気負うのではなく、自然とやりたくなってしまうのです。もむと不思議とリラックスできて、足もポカポカ、寝つきがとてもよくなります。そして、自分の体をいたわり、気になる弱点をメンテナンスしている感じが何とも、安心感につながるのでした。
痛いのが苦手な方(特に、痛みに対してトラウマ的な苦手意識を持っている方)にはおすすめできませんが、でもそれ以外の方には、お金も大してかからず、本当に手軽な健康法。一度杉田さんの出張足もみや足もみ教室を体験して、新しい扉を開いてみるのはいかがでしょうか。
photo:砂原 文 text:田中のり子
Profile
杉田佳枝
出産や母の病気をきっかけに足もみに興味を持ち、2017年に「官足法」指導員の資格を取得。以来、自宅への出張足もみ施術やイベント出店、グループでの足もみ教室、マンツーマンレッスンなどを行う。スケジュールはインスタグラム「@kapo_ashimomi」で確認を。
田中のり子
衣食住、暮らしまわりをテーマに、雑誌のライターや書籍の編集を行う。『ナチュリラ』(主婦と生活社)は創刊当初からのスタッフ。構成・執筆をした『これからの暮らし方2』『こころとからだを整える』(ともにエクスナレッジ)が好評発売中。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。