ざくざくのドロップクッキーを作ろう

1週間特集 高石紀子さんのお菓子レシピ
2017.10.23

お菓子研究家・高石紀子さんに聞く
“初めてでも失敗しないお菓子の作り方” 第1回


吹く風が急に秋めいてきて、お菓子を作ったり食べたりするのが楽しい季節になりました。今回は新刊『365日のクッキー』(主婦と生活社)を上梓したばかりのお菓子研究家・高石紀子さんに、初めてでも失敗しないお菓子作りのこつを伺います。第1回のテーマは、もっとも手軽に作れるクッキー「ドロップクッキー」です。

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高石紀子さん
菓子研究家。甲南大学卒。ル・コルドン・ブルー神戸校でディプロムを取得したのちに渡仏。リッツ・エスコフィエで学び、ホテル・リッツ、ブレ・シュクレなどの人気店でスタージュを経験。帰国後はフランス菓子の料理教室、アパレルブランド向けのケータリング、通信販売などを手がける。くだもの使いが巧みなケークやサブレを得意とし、素朴ながら飽きの来ない、エバーグリーンなおいしいお菓子を追究する。著書に『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』『365日のクッキー』(ともに主婦と生活社)。
http://norikotakaishi.com


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ひとくちに「クッキー」と言っても数多くの種類があります。手軽に作れる「アイスボックスクッキー」や「ドロップクッキー」、さまざまな抜型で象るクッキーらしいクッキーの「型抜きクッキー」、そしてまるで洋菓子店の商品のような「絞り出しクッキー」。それぞれにそれぞれのおいしさやかわいさがありますが、お菓子作りの初心者ならば「ドロップクッキー」がおすすめです。

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「ドロップクッキーは、その名のとおり生地をオーブンの天板に落として焼くだけのクッキーです。クッキー抜型や絞り袋、ハンドミキサーなど、特別な道具が必要ないので、思い立ったらすぐ作れます。ざくざくとした食感が特徴で、まさに家庭のお菓子という感じですよね。私が小学生のころによく作っていたのもドロップクッキーでした」(高石さん)

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チョコレートやドライフルーツなど、さまざまな具材との相性も楽しめるクッキーなので、簡単なわりには汎用性のある生地です。以下のポイントさえしっかり押さえておけば、必ずおいしく焼き上がることでしょう。

 

ポイント1 バターはクリーム状にする

まずはバターを泡立て器で混ぜます。あらかじめ常温において、ある程度はやわらかくしておいてください。


「ぐるぐると混ぜでバターをなめらかにしていきます。空気を含ませる必要はない、ハンドミキサーではなく泡立て器で十分です。バターのかたまりがなくなるまで混ぜてください」

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砂糖、卵を順になじませて、泡立て器での作業は完了。泡立てる必要はありません。ねっとりとしたクリーム状を目指してください。

 

ポイント2 薄力粉は効率よく混ぜる

いよいよ薄力粉を合わせます。ここからはゴムべらに持ち替えましょう。実はこの混ぜ方はお菓子作りで頻繁に用いられるテクニック。覚えておいてソンはありません。


「ふるっておいた薄力粉を加えたら、利き腕にゴムべらを持ち、もう一方の手でボウルを手前に回すのと同時に、ゴムべらをボウルの奥から手前へ、生地を底からすくうようにして返します。へらは寝かさずに、面でしっかり生地をとらえるようにしてください。この動きをリズミカルにくり返します」

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これでOK。クッキーではさらに生地をしっかりまとめたいので、ここから先はゴムべらを押しつけるようにして練ります。

 

ポイント3 さらに練るようにして混ぜて生地をまとめる

「へらを生地に押しつけるようにしてまとめ、生地のきめを整えていきます。チョコチップなどの固形物を加える場合はこのタイミングで入れます。ゴムべらは短めに持つと作業しやすいでしょう」


あとは天板に生地を落として焼けば完成です。

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「生地を落とすときは大きめのスプーンを2つ使うとやりやすいと思います。肉だんごを作るときと同じ要領ですね。あとはスプーンの背で平らにならしたら準備OK。」

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焼いていくうちにゆるんだ生地が広がって、おなじみのクッキーの形になります。粗熱をとり、網にのせて冷めたら、どうぞめしあがれ!

 

高石さんの著書『365日のクッキー』では、さまざまなクッキーを紹介しています。今回は本書より「ラムレーズンのクッキー」のレシピを大公開! オーソドックスな組み合わせですが、これが本当においしいのです。上記のポイントを押さえつつ、楽しく作ってください。

ラムレーズンのクッキー(写真左)
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【材料と下準備(直径6cm 10枚分)】
ラムレーズン
|ドライレーズン … 30g
|ラム酒 … 大さじ1
発酵バター(食塩不使用) … 50g
 >常温にもどす
塩 … ひとつまみ

|きび砂糖 … 25g
|グラニュー糖(微粒子) … 10g
 >混ぜ合わせる
全卵 … 1/2個分(25g)
 >常温にもどし、フォークでほぐす

|薄力粉 … 60g
|ベーキングパウダー … 小さじ1/4
 >合わせてふるう

*天板にオーブン用シートを敷く。
* オーブンはほどよいタイミングで170℃に予熱する。

【作り方】
1 ラムレーズンを作る。ドライレーズンは熱湯をかけて水けをきり、ペーパータオルで水けを拭き取る。ラム酒と合わせて3時間~ひと晩おく。汁けがある場合はきる。

2 ボウルにバターと塩を入れ、泡立て器でバターがなめらかになるまで混ぜる。

3 Aを3回ほどに分けて加え、そのつど全体になじむまですり混ぜる。

4 卵を4~5回に分けて加え、そのつど全体になじむまで混ぜる。

5 Bを加え、片手でボウルを回しながら、ゴムべらで底から大きくすくい返すようにして全体を15~20回混ぜる。粉けがほぼなくなったら1のラムレーズンを加え、ボウルを回しながらゴムべらで押しつけるようにして全体を20回ほど混ぜる。

6 天板にスプーンで5の1/10量ずつを5~6cm間隔で落とし、水で濡らしたスプーンの背で軽く押さえて平らにする。予熱したオーブンで18 ~20分焼く。

7 天板ごと網にのせ、粗熱がとれたらクッキーを網に直接のせて冷ます。

NOTE
・ラム酒で生地がしっとりとし、香りも上品。ざくざくとした食感もくせになる。
・子ども用に酒類を抜きたい場合は、ドライレーズンはラム酒に漬けなくてもよい。代わりにチョコレートやナッツを加えると風味が補える。


撮影 三木麻奈
スタイリング 佐々木カナコ

 

→その他の高石紀子さんのレシピはこちらから

高石紀子『365日のクッキー』(主婦と生活社刊)定価:本体1400円+税

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春、夏、秋、冬。9種類の基本の生地から展開したたっぷり74ものレシピを季節別に紹介します。焼き菓子のハイシーズンである秋や冬だけでなく、春や夏にもクッキー作りが楽しめる、クッキー本の決定版。きっとあなたが作りたくなるレシピがあるはずです。

 


高石紀子『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』(主婦と生活社刊)定価:本体1400円+税

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素朴で家庭的なお菓子であるバナナケーキとキャロットケーキ。シンプルでナチュラルなおいしさが、今や世界中の人を虜にしています。本書ではバナナやにんじんを「具材」と言うよりも「糖分の一部」として考え、チョコレートやキャラメル、フルーツなど、さまざまな食材と組み合わせたました。フランス菓子の洗練された華やかさと、アメリカ菓子の親しみやすさを兼ね備えた、最新版バナナケーキとキャロットケーキのレシピ集です。

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